「煉獄杏寿郎」※ ページ18
·
どバリと額から汗という汗がとめどなく出てきた。
以前のように胡蝶さんはもう助けてくれない。第一ここには居ないもの。
「う"…"」
ヒリヒリと肩が痛む。押し倒される体制になり、光は遮断されて唯一の救いの筈の千寿郎君は居ない。呼べば来るのだろうけれど、そんな事出来っこなかった。
「泣くなら是非この後見せて欲しいものだ。」
右手で私の肩に爪を喰い込ませ、左手で私の口を"塞ぐ"。きっと煉獄杏寿郎の左手は私の唾液で濡れてる。けれど目の前の奴はそれすらも愛おしそうに私を見てるから、余計こわい、
すると煉獄杏寿郎は右手を離して、左手で私の口を塞いだまま肩に視線をスライドした。
「血が出てるなぁ。痛いだろう。俺が手当をしてやる。」
そう言って肩をジロジロと見てくる。嫌な予感がして、脳が危険信号を流してるのはわかってる。逃げたいけど、逃げたいけど、煉獄杏寿郎が私の上に馬乗りになってる時点できっと叶わない。
「んっ、ふ」
怪我をした肩に舌が寄せられる。生暖かくて水音が耳のそばで聞こえて、こわい、煉獄杏寿郎が。
それに反して気持ち悪いと思っているはずなのに感じてる自分も凄くこわい、涙も出て来て顔はきっとぐちゃぐちゃだろう。
「(やだぁ……っ)」
声に出せない自分が憎い。あの時続編を押した自分が憎い。
「んっ…ふ…っ、」
私が手で抵抗や逃げようと体を攀じり逃げようとする度に、いつの間にか背中に回された右手の力が"強く"なって私に諦めろって言っている様で絶望しか感じなかった。
煉獄杏寿郎のヤンデレメーターは馬鹿みたいにうなぎ登りに上がっていて、
「(誰でもいいから、助けて欲しいっ)」
このクソゲーという世界で私は生きていけるのだろうか。まだ八人も存在するというのに、一人だけでこの程度なんて…厨二臭くて言いたくないけど、きっと私は…壊れてしまう…なんて。
「っった…」
肩に感じたぴりっと感じた痛みに、目の前で心の底から嬉しそうに笑う煉獄杏寿郎の顔を見れば、直ぐにわかった。
「(つけ…られた…)」
私がいた時代で言う、独占欲の"証"なるものを。
「A」
愛おしそうに呼ばれ強く強く抱き締められて、私の頬は煉獄杏寿郎の広い胸板へと飛び込んだ。
嫌だ嫌だと離れようとした私の体も、さらにぎゅっと強く抱き締められて脱出などままならない状況に、
悪寒しかしなかった。
1640人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
有永 - 夢咲朱音さん» うわぁ、、、、作り直せって、、、、そこまで言うことないんじゃないですか?!作者さんは神作者様ですし,悪気があってつけていたのではないので!もうちょっと言い方を考えて欲しいです,,,汗(長文失礼しました) (1月27日 21時) (レス) @page6 id: 73cda12fb0 (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続きを....!!続きを.....!!!!ヤンデレ小説の中で1番好きです....!更新頑張ってください!!! (2020年10月20日 22時) (レス) id: e1ff724525 (このIDを非表示/違反報告)
キングカズマ - ヤンデレすぎる怖い (2020年3月5日 18時) (レス) id: d8854a4e7b (このIDを非表示/違反報告)
無気力人間A(プロフ) - コメ失礼します!煉獄さんの目力でヤンデレになられたらそりゃ怖いですよね、、乙女ゲー設定もヤンデレも好きなので楽しく拝見させていただいてます!更新頑張ってください! (2020年1月5日 23時) (レス) id: 59ffb7dac7 (このIDを非表示/違反報告)
ソフトクリーム(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます!! え、しのぶさん可愛すぎか…!? しのぶさん1番推しなのでとっても嬉しいです! 応援してます!!!! (2019年12月29日 12時) (レス) id: 0b485b6325 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あさきち | 作成日時:2019年12月8日 19時