ヤンデレ乙女ゲームのヒロインに成り代わったけど。【鬼滅の刃】

「煉獄杏寿郎」 ページ6

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それから数十分が過ぎた。

「じゃあまたな！」

そう言って、包帯を持って去っていく竈門炭治郎の後ろ姿を確認して、布団に潜り込んだ。


シナリオ通りじゃない先程のシーンに驚き、恐怖と共に私は震える体を両手で抱えるように蹲った。

ガクガクと手が震えて、怖い。
何なんだ、あの目は。ここがヤンデレ乙女ゲームの世界とはある程度分かってはいたが、こんなにヤンデレが怖いなんて聞いてない。


それに、なんで??私はあの時明らかに正解のコマンドを選択した。殺されはしなかった時点で、間違った選択肢では無かったんだろうけれど、見たことも無いシーンに驚きと恐怖が止まらない。


«俺は匂いで感情が読めるからな！」»


そう言った竈門炭治郎の顔が脳裏に浮かぶ。
鼻が利く……鼻が、…利く………。


そう言えば私がここに飛ばされる前に、公式ファンブックを買ったのだ。竈門炭治郎は鼻が利くと書いてあった。その名の通り彼は鼻が利き、私の感情を見事に読み取った訳なのだが。


＿＿＿あぁ、成程。

＿＿彼は感情が分かるから、私が言った言葉は所詮プログラム上の台詞な訳で私の本心から出た言葉では無い。それを彼は匂いで「嘘」と読み取った訳か。

そのせいで竈門炭治郎の頭上のヤンデレメーターはうなぎのぼりだ。


きっと耳の良い我妻善逸も、本心じゃ無い限りこのコマンド選択は通用しないだろう。方法はまた別で考えるとして……

するとパッと思い浮かんだ。
＿＿もしかしたらこれはルート回避出来るのではないかと。

コマンドが出てきてしまった時は選択をするしかないが、イベントの起きる場所は把握している為回避のしようがある。

いけるかもしれないが、この世界は乙女ゲームでプログラミングされている。どんなに回避しようとしても私がヒロインな限り、無理な可能性は０とは言えない。

生憎ゲームには日付がなく、季節でしかイベントを予想できないのだから、上手くいかないかもしれ＿＿＿



「………君が早乙女Aか！」



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◤ユーザーランキング一位有難うございます。沢山のお気に入りや評価、とても嬉しいです。

コメントありがとうごさいます。私の励みになってます(笑)
リアルの方が忙しくて返す時間が無いのですが、落ち着いて来たら返すつもりでいます。

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