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ベッドに聖を座らせて上履きと靴下を脱がせる。
薫「なんか聖ちゃんのこと世話するのって新鮮だな〜♪はい、ねんねしようね〜」
聖の顔はぽやぽやとしていてとても眠そうだ。今は恐らく寝惚けているのだろう、、、目が虚ろだ。
聖を寝かせて布団を被せてやると、薫は聖に背を向けて教室に戻ろうとした。
しかしそれを聖が阻む。わざわざ起き上がり、薫の腕を掴んで上目遣いで見上げる。
『いかな、い、で』
聖大好きな薫がこんなことを言われて戻れるわけが無い。
薫「佐賀美先生〜。お腹痛いから俺も寝るね〜」
佐賀美「はいはい、変なことはするなよ〜(全部聞いてた)」
ダメと言われてもサボるつもりだったが理解のある先生で良かった、、、と薫も布団の中に潜り込む。
一足先に眠ってしまった聖の髪を撫でながら、薫も眠りについた。
・
ぱち、と緑色の大きな瞳が開く。目の前には薫の顔。布団がかかっているということはここは保健室か、、、と理解する。しかしなぜ目の前に薫の顔があるのか、、、と考えるがよく分からない。潜り込んできたのだろうか、、、などと適当に考える。
しかし微妙に聖の体と距離をとるあたり紳士的というか奥手というか、、、
しかしまぁ、、、紳士的に距離を取ってくれたところ悪いが、この距離は聖が寝返りを打ってしまったら縮まる距離だろう。
寝返りをうってしまっただけだ。生理現象なので仕方がない、、、と心の中で言い訳をしながら薫と距離を詰め、胸の中に顔を埋める。
やはり他人の体温はあたたかくて安心するな、、、なんて思っていると、再びまぶたが重くなってくる。衣装作りを頑張ったのだからこれくらい許されるだろう、、、と二度寝をするために重い瞼を閉じたのだった。
薫「ん"ん(起きてた)」
先程の聖の可愛い行動に叫び出したくなる気持ちを抑え、寝たフリを続行する。
本当は聖が身を寄せてきた時に抱きしめたかったのだが、、、いざ甘えられると可愛すぎてときめくだけで精一杯だ。
聖が起きるまで、生殺しの時間が続くことになるなんてこの時は考ええすらいなかった。
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