嫌いな君に口づけを…

嫌い 2 ページ4

透「ありがとう、まだ校舎の中、全部覚えた訳じゃないから助かった」

A「………」

笑顔でお礼を言う彼を無視しながら、私はさっさと校舎の案内を終わらせようとする。

出来る事なら二度と関わりたくない、そう思っていたのに…如何してこの人から関わってくるの?

透「広い校舎だな、覚えないと迷子になるよ」

蓮見君は楽しそうに校舎の中を歩きながら、そんな事を口にする…其の態度を見て私は少し腹が立った。

覚えていないの?蓮見君…私はあの時、貴方に傷つけられた人なんだよ?

そんな事を考えいるとは知らずに彼は笑っている…私は我慢ができなくなり、彼に向かって話し掛けた。

A「…久しぶりだね、蓮見君…覚えているかな?私の事」

透「……っ…」

彼は途端に表情から笑みは消えると、辛そうな表情を浮かべて私を見る…覚えていたんだ…私の事を…

透「…覚えているよ、久しぶりだな…真崎」

蓮見君は無理矢理辛そうな表情を笑顔に変えると、私に向かって言う。

私は其の笑みを見て『変わらないな』、と思いながらも…皮肉を込めて返事を返した

A「本当に久しぶりだね…もう、3年かな…貴方が私を捨ててから…」

そう、私と蓮見君は3年前までは恋人同士だった…彼が私を捨てるまでは。

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