極道十九 ページ22
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緑谷さんの指を治癒した。
別に私の個性が【治癒】というわけではない。治癒は私の【個性の一つ】にしか過ぎないのだから。
私、龍宝Aの個性は【龍】。代々
【龍】の個性は強力で先先代の時代では大層恐れられ、龍宝組に刃向かう者は誰一人としていなかったらしい。いなかったらしいとは、時代の流れで極道が生きづらくなったからだ。
けれど、それでも龍宝組は微かな弱体を見せただけ。裏の世界ではトップに入ると言っても過言では無い。
【龍】の個性は複雑だ。受け継がれるこの個性も、先祖を辿っても女が持つ事はほとんど有り得なかった。そう、過去を振り返っても女の【龍】はいなかったのだ。
この個性を持つものだけが【龍宝組頭】になれる。それは【龍】の個性を持つ彼女が継ぐことを指していた。
極道の龍宝組の一人娘、そして次期龍宝組頭。それが今の龍宝Aの立場だ。
そんな彼女がヒーローを目指すなど異例中の異例だろう。
「なぁ、龍宝。」
『はい、何でしょう。轟さん。』
「ちょっと聞きてー事があるんだけど…。」
『はい。答えられる範囲ならお答えしますわ。』
声を掛けてきた轟。ちょうど廊下に出たタイミングだったが呼び止められた廊下で話し合う。
(あ…轟さんってオッドアイなのね…珍しい。)
顔を見て話を聞くと彼の瞳の色、そして火傷の痕が嫌でも目に入るのだ。
「龍宝の実力なら、推薦貰ってもおかしくねーよな…って思った。だから聞きてーんだけど、なんで一般の入試で入ったんだ？」
『…そう、ですね。説明をすると長くなってしまいますが……一言で言ってしまえば私が【極道、龍宝組頭の一人娘】だからです。』
「極道…？」
『ええ。そうですね…ネットで私の苗字を検索すれば出てくると思います。』
轟は驚いたように彼女の顔を見た。容姿端麗でとても極道の娘とは思えない。それに何よりこんなにも綺麗に微笑むのだから、余計にだ。
「そっか…。なんかまだ納得いかねーけど、分かった。」
『ふふ…お互いに【秘密】があるのだからこの先はお話ししませんわ』
「え…どうして」
『分かりますよ。そういう生き方をしてきたので』
門の所まで一緒に帰りましょうか。そう言う龍宝の笑顔が何故か胸を締め付けて、痛かった。
こんな感覚初めてだ。
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亜純(プロフ) - 最高です！続きがとても気になります！更新頑張ってください!! (2018年9月12日 21時) (
レス) id: 430739def7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - いつも楽しんで読ませてもらってます！！更新頑張ってください (2018年9月8日 9時) (レス) id: a5de77afb3 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - アヤさん» ウェンディー…可愛いですよね。ロリっ子で（（（殴。本当に好きなのはルーシィーなんですけどね（）懐かしいですよね笑笑久々に漫画を読み返したくなります笑笑 (2018年8月17日 20時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - しあ。さん» その通りです！夢主ちゃんの個性はフェアリーテイルを参考にモデルとして使ってます！！丸パクリだとなんかアレかな…って思ったので作者なりに変化をつけてるつもりです（（ (2018年8月17日 20時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 作者さんもしやウェンディー好きなんですか？フェアリーテイルから引用かなー、とつい。懐かしいです。 (2018年8月17日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミルクの死骸 x他1人 | 作成日時：2018年8月7日 10時
