極道十一 ページ13
.
黒塗りの高級車にビビる通行人達を窓越しで見つめる。少し時間が経てば学校の門の前で、何時も車を運転してくれる彼に礼を告げた。
本当は車ではなく、電車で通いたかったのだが皆に泣かれて渋々と車登校になってしまったのだ。
「お嬢、お気を付けて！」
『えぇ、ありがとう。行って来ますわ。』
人の視線が気になら無いと言えば嘘になるだろうが、もう長年高級車の送り迎えだったので慣れてしまった。
『確か、この辺り…に』
雄英高校の1−Aを探す。流石、ヒーローを育成する学校で一、二を争うことあって広い。最初は校内の道順と各教室の場所を覚える必要がありそうだ。
何て事を志向していると、あっという間に教室の前に立っていた。大きなその扉を横に引けば見慣れ無い将来有望な金の卵達がいる。
『…。』
会釈だけし、指定された席に腰を下ろした。まだ集まってい無いのか、21人の半分がいる…という具合だろう。
「おい、テメェ…。」
『はい？…まぁ、あの時の』
声を掛けてきたのは、ヘドロ事件の少年だった。そうか彼もヒーロー志望だったのか。
席は丁度隣らしい。
お久しぶりですね。と、言葉を吐けば少年はイラついた様な口調で言うのだ。
「どうして、テメェがここに居んだよ。」
『どうして…？それは多くの人が同じように、私もヒーローに憧れたからでしょうか。』
「…そうかよ。」
『えぇ、そうですよ。』
在り来たりな回答だろう。そんな事は自分が一番理解している。ヒーローに憧れたのは本当だ。誰かを守れる、最高のヒーローになりたいと言う気持ちが強かったのだ。
けれど、それは言うなれば建前のようなもので…本当は、叶えられなかった夢を叶えてあげたいから、ですかね。
本心を話す程、目の前にいる少年と仲が良いわけでもなく今は話すのに値し無いと人物なのだと勝手に位置付けした。
それに彼の座り方や言葉遣いは、お世辞でも良い人とは呼べない。
「君は、あの時の！」
『あら、会場にいらした…えっと』
「ボ…俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ。」
『ふふっ、私は龍宝Aと申します。良しなに。』
そう返せば彼は「こちらこそ。」と返してくれた。飯田という人物は神経質なのか隣にいる素行の悪い少年に注意をする。
それに対して「ブッ殺しがいがありそうだな」と言う爆豪はやはりヒーローに有るまじき言葉を吐き捨てる。
…賑やかなクラスになりそうだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
亜純(プロフ) - 最高です！続きがとても気になります！更新頑張ってください!! (2018年9月12日 21時) (
レス) id: 430739def7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - いつも楽しんで読ませてもらってます！！更新頑張ってください (2018年9月8日 9時) (レス) id: a5de77afb3 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - アヤさん» ウェンディー…可愛いですよね。ロリっ子で（（（殴。本当に好きなのはルーシィーなんですけどね（）懐かしいですよね笑笑久々に漫画を読み返したくなります笑笑 (2018年8月17日 20時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - しあ。さん» その通りです！夢主ちゃんの個性はフェアリーテイルを参考にモデルとして使ってます！！丸パクリだとなんかアレかな…って思ったので作者なりに変化をつけてるつもりです（（ (2018年8月17日 20時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 作者さんもしやウェンディー好きなんですか？フェアリーテイルから引用かなー、とつい。懐かしいです。 (2018年8月17日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミルクの死骸 x他1人 | 作成日時：2018年8月7日 10時
