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女軍人さん2 ページ4

コツコツ…。



厚底の軍人兵が履く靴の音を立てて歩く。彼女はドイツ兵の隊服を身に纏い規格帽を深く被り直す。



(上官の連中は何を企んでいる…。)


そもそも今回何故自分が呼ばれたのかが分からない。

こう言った個人での呼び出しの時は大抵面倒ごとを押し付けられると分かっていた。それも決まってろくでもない汚職ばかり。


少し肩の身に力が入る。眉間に皺を寄せてしまうが、大丈夫だと自分に言い聞かせる。





コンコン

確りとしたノック音。息を少し吸うとその酸素を言葉を変える。


『アーレンス・A少佐であります!入室の許可を!』


「よし!入れ!アーレンス少佐」


『失礼いたします。…御用があると聞き伺いに来ました。何か、私は粗相でもしましたか?』





入室すれば彼女は上官であろう少し小太りの大男に向かって45度のお辞儀と挨拶をする。男はAの事を良く思っているのか鼻の下をだらし無く伸ばしている。



ニヤつきながら「粗相?とんでもない!」っと返し、少しながら安堵するも気持ち悪いに変わりない。





「実はキミに頼みたい任務があってね。出来るかね?」


『任務、ですか?えぇ、勿論。私はドイツ兵です。どんな仕事でもこなして見せます。』



「__流石だよ!キミならそう言ってくれると信じていた!早速だがコレに目を通してくれ…。」



上司は期待の眼差しで見つめて何かを差し出した。

Aに渡されたのは分厚い何かのファイル。そこに書かれていたのは到底信じる事の出来ない内容ばかり。




石仮面、柱の男、兵器としての活用などの視差が長らく書かれて目眩が起きそうな代物だ。聞いた事のない言葉である石仮面や柱の男とは、何なのか理解はできないが



『コレは生きているのですか…?』


「…あぁ、我々が事前に調査したが…アレは生きている!」









そう思うと少しゾワゾワすると、彼女は思った。有り得ない物だと、そう言えるのに生きているコレが酷く恐ろしく…そしてまた、コレを利用とする人間の欲深さと浅ましさが恐ろしい。



(嫌な、予感がする…。)




何か大切なモノを失うような気がして酷い失踪感に陥る。

だが、これはドイツ兵である少佐である自分に舞い込んだ仕事なのだと割り切るしかできない。





『私に全ての責任を背負えと…?』


「いや、今回はキミじゃあない!ルドル・フォン・シュトロハイムに今回の責任を任せるつもりだ。キミはその補佐をして欲しい。」







*

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リルカ(プロフ) - ありがとうございます!心に染みました・・・。今回は肩甲骨と肋骨2本の骨折で済んだのでたぶん大丈夫です。肺にキズいったのが苦しいですが早く治します!(更新ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!) (2018年1月8日 22時) (レス) id: 2a1fc58100 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» 夢主ちゃんは日々の努力を積み重ねて最強と言われるようになりました…。でもこれはあくまで物語の中なのでリルカ様は無理をなさらず休養を取ってくださいね!お怪我を早く治してください! (2018年1月8日 22時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます!長刀と長槍の実戦試験はクリアしましたが、乗馬槍の試験で相手を倒した時にはずみで落馬して現在病院です(笑)周りは皆男なのでいつか夢主のように最強よ呼ばれるように頑張ります・・・。 (2018年1月7日 16時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» おめでとうございます!おぉ、とても大忙しいんですね…!読み返して下さるなんてありがとうございます!更新…遅いですが読者の方々の為に頑張っていきますね!笑 (2018年1月6日 23時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます!無事短剣と短槍の試験を突破しました!明日は長刀と長槍、乗馬槍の試験があるので小説を読み返したいと思います・・・。更新よろしくお願いいたします! (2018年1月6日 20時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミルクの死骸 | 作成日時:2017年11月29日 21時

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