【ジョジョ】女軍人さん【二部】

女軍人さん１８ ページ20

アーレンス・Aは頭を抱えていた。




(な、何故、私とルドルが寝ていたことが軍に広まってるんだ！！？)






…そう、プライペートな問題で頭を悩ませていた。広まって欲しく無い問題だ。そもそも何故こんな事が広まっているのか話の根源が分からない。

そもそも寝たのは確かなのだが、それを他が知ることはない。つまり、これは何処かで盗聴でもされない限りあり得ないのだ。





(私の部屋に盗聴器を仕掛ける馬鹿者がいるのか…？いや、入られた形跡は無かった。なら、何故？)





冷静に考える。
もしも本当に盗聴器などが隠されていたら軍で内戦が起きるほどの機密が漏れている可能性がある。それは由々しき事態だ。

だが、そんな心配事はすぐにしなくて良くなった。





「あのぉ〜、A少佐。ここ、ココ。鏡で見てみて下さい。」


『なんだ、私は今考え事を……っな！！ッッ、ルドル・フォン・シュトロハイムゥゥゥ！！！馬鹿っ！！！』






右の首筋に、くっきりと華やかなキスマークいくつも咲いてる。


バッ！と顔を茹でタコのように真っ赤にして両手で隠す。部下たちに見られた、上官の方々にも見られた。振り返り部下を睨む、普段なら怖くて仕方がないが今は8割怖い2割可愛いである。




(これのせいで、バレてたのか…！バカ、馬鹿！)

『〜〜〜ッ！！包帯を持ってこい！！早くッ！！』




「は、はいっ！！」






一人の新米兵士に怒号を浴びせた。八つ当たりだ。持って来させた包帯をグルグルと首に巻きつけそれを隠してしまう。

何人かの兵士たちは意地悪そうに笑ったが、彼女のひと睨みで引き攣った笑いになったのだ。





(あの馬鹿！あれほど、付けるなって言ったのに！)




イライラ怒っているのに、何故か微笑ましく思えて仕方がないと周りの者たちは語った。






(いや、だって見た？あの少佐の顔。)

(滅茶苦茶照れてた。可愛かった。激レアってやつ？)

(ギャップ萌)

(イライラしてるのに、めちゃくちゃ嬉しそうとか案外A少佐ってマゾ？)

(やだ、めっちゃきゅんってしたわ)






「んん？A、その包帯どうしたんだァァ？！怪我でもしたのかァァ！！」


『うわぁぁあ！！！馬鹿っ！！！お前のせいだ！！馬鹿バカ！！大馬鹿もの！！』




(グフォッ！！何故俺は殴られた…！だが俺のフィアンセが照れてて世界一愛らしィィイ！！)


(もう、暫くは部屋に入れてやらん！)

女軍人さん１９→←女軍人さん１７

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す