女軍人さん１５ ページ17
夜になれば兵士も見張りと交代し、休みを取る。
それはAも変わりない。軍の自室で蝋燭の灯りを頼りに資料とにらめっこしている。
もう夜は深く、外の空気は冷たい。もう入浴は済ました彼女は女性らしい白のネグリジェを着ていた。
それでは肌寒いのだろうブランケットを羽織り今日の出来事を思い出しては、色々な出来事が起き過ぎて頭が痛くなった。
石仮面の謎が分かったと思えば、それは吸血鬼を生み出す魔の兵器でそれらを殺す感触は決して良いものではない。
特に、贄にした無垢な黒人の幼い子供の首を刎ねた時…彼女は自分を殺してしまいたくなるほど嫌で仕方なかった。
これは仕事なのだと、何度も何度も自分に言い聞かせる。精神的に気が滅入りそうで嫌になる。
(それに加えて、あの男の行為がどれだけ私を追い込んだことか…全く身が持たんぞ。)
あぁ言う事が初めてだった訳ではない。男の群れに女が一人。これは必然的に起こることで、仕方がないなのだと割り切るしかない。
どっと疲れが押し寄せる。
両肩に訛りがぶら下がり瞼が重い。鮮明に覚えている、真っ赤な光景が自分自身を追い込む。
もう今日の仕事はやめて置こう。蝋燭の火を消そうと手を伸ばそうとした時
コンコン
『誰だ。』
「俺だ。」
ホッとする声色で、その声の持ち主が誰なのか直ぐに分かった。もう夜も遅いと言うのにどうしたのだろうか？何か問題が起きたのだろうか。
少し心配になり急いで蝋燭の灯りを頼りに扉まで歩く。
『どうした、シュトロハイム。こんな夜に…何か問題でも起きたか？』
「いや、そう言う訳じゃあないんだ。ただ…。」
『…ルドル？』
彼女は彼を部屋に招き入れた。流石に蝋燭の灯りでは暗すぎると感じたのか部屋の明かりをつけた。
シュトロハイムはまだ軍服のままだ。きっと先程で仕事をしていたのだろう。酷く、疲れた顔をしている。
(あぁ、これは…殺したのか。)
皆の前では笑って殺していても、決してそれは本心ではない。
心の内では深い傷を負いそれは放って置けば精神的苦痛に変わり果て自分自身を殺しかねない凶器に成り果てるだろう。
「なァ、A。俺は酷い人間だ。人を殺していながら、人肌が恋しくなった。」
『…あぁ、そうか。なら、一緒に寝よう。大丈夫。私も今夜は恋しかったんだ。』
二人は縋るようにキスを交わす。
お互いを殺さないために。
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リルカ(プロフ) - ありがとうございます！心に染みました･･･。今回は肩甲骨と肋骨2本の骨折で済んだのでたぶん大丈夫です。肺にキズいったのが苦しいですが早く治します！(更新ありがとうございます！これからもよろしくお願いいたします！) (2018年1月8日 22時) (
レス) id: 2a1fc58100 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» 夢主ちゃんは日々の努力を積み重ねて最強と言われるようになりました…。でもこれはあくまで物語の中なのでリルカ様は無理をなさらず休養を取ってくださいね！お怪我を早く治してください！ (2018年1月8日 22時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます！長刀と長槍の実戦試験はクリアしましたが、乗馬槍の試験で相手を倒した時にはずみで落馬して現在病院です(笑)周りは皆男なのでいつか夢主のように最強よ呼ばれるように頑張ります･･･。 (2018年1月7日 16時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)
ミルクの死骸(プロフ) - リルカさん» おめでとうございます！おぉ、とても大忙しいんですね…！読み返して下さるなんてありがとうございます！更新…遅いですが読者の方々の為に頑張っていきますね！笑 (2018年1月6日 23時) (レス) id: 5a6969804a (このIDを非表示/違反報告)
リルカ(プロフ) - 返信ありがとうございます！無事短剣と短槍の試験を突破しました！明日は長刀と長槍、乗馬槍の試験があるので小説を読み返したいと思います･･･。更新よろしくお願いいたします！ (2018年1月6日 20時) (レス) id: 329c9acc1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミルクの死骸 | 作成日時：2017年11月29日 21時
