時の涙 ページ47
『ジスさんこんにちは』
本屋で今ドハマりしてる漫画の最新刊を買って帰る途中、見覚えのある横顔を見つけて声をかけるとやっぱりジスさんだった。
JS「あ、Aちゃん」
相変わらず整った顔は綺麗で、日頃ハニの規格外の美顔を見慣れてるはずでもドキッとしてしまう。
ぷっくりとした涙袋が印象的な彼だけど、なぜか今日は隈が目立つ気がした。
JS「本屋行ってたの？」
『最近ハマってる漫画買いに行ってたんです。ジスさんは何してたんですか？』
JS「んー…散歩だよ」
歯切れが悪くそう答えたジスさんは、何となくこれ以上深掘りして欲しく無さそうだったから辞めた。
JS「Aちゃん、これから時間ある？」
『もう帰って漫画読むくらいしかやる事ないのでありますよ』
JS「じゃあさ、海行かない？」
なんだなんだ、不良は海が好きなのか？
この前のハニとのデートと言い、寒空の下なぜこうも不良は海に行きたがるのか。
正直漫画読みたいし面倒くさいって思ってしまってる自分もいるけど、なんとなくジスさんを1人にしちゃいけない気がした。
『行きましょうか。ちょっとハニに連絡するので待ってて下さい！』
JS「え、ハニも誘うの？」
『いや、後から何か誤解させるの嫌なので先に言っておきたいなって。まぁでも言ったら来そうですね』
ハニなら「俺も行く！」って海まで来そうだな、と想像したら面白くて顔がニヤケてしまう。
ジスさんはそんな私のダラしない顔を見て不思議そうに首を傾げた。
JS「Aちゃんってさ、何でもハニに言ってるの？」
『そうですね、言えることは全部言ってます』
うん、嘘は言ってない。
言えることは全部言ってるよ。
JS「凄いね、僕は言えないよ」
『え？』
JS「行こうか」
どうしようも無い胸騒ぎに、携帯を持つ手が震える。
なんだろう、この感じ。
ジスさんはきっと私と穏やかな散歩をするつもりは無いんだろう。
ハニに軽く連絡を入れてジスさんの後ろを緊張しながら足を進める。
ジスさんが降ってくれる他愛ない話も右から左へと流れて行く。
さっきのジスさんの笑顔が脳裏に焼きついて離れない。
JS「そんなに構えないでよ、取って食おうなんて考えてないからさ」
一見優しそうに微笑むその笑顔も、瞳の奥底は笑っていない。
ゴクリと生唾を飲み込むと、ジスさんは一層鋭い視線を寄越した後にまたふわりと微笑んだ。
正体(side Joshua)→←羨望(side Seungcheol)
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すい(プロフ) - ワバー手練でさん» お返事遅くなってしまいましたごめんなさい！そう言っていただけて嬉しいです(泣)ありがとうございます(；；) (2022年10月11日 14時) (
レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
ワバー手練で(プロフ) - 読み入っちゃって一気に読んじゃいました＞ ̫＜ 本当に面白いですㅠ-ㅠ (2022年8月19日 22時) (レス) @page39 id: 39c16bc362 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - apricot384さん» お待たせ致しました(泣)待っていてくださりありがとうございます！またよろしくお願いします！(^^) (2022年5月20日 18時) (レス) @page30 id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
apricot384(プロフ) - 再開ありがとうございます！おかえりなさい꙳★*ﾟ楽しんで読ましていただきます。無理せずでいいので更新よろしくお願いします！ (2022年5月10日 22時) (レス) id: 5c0405314d (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - apricot384さん» コメントありがとうございます！そんなに楽しみにしてくださってありがとうございます(^^)♡励みになります！頑張ります！ (2022年2月26日 0時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年9月10日 22時
