君を見つけて ページ1
20時というなんとも言えない時間にスマホの通知音と、聞き慣れたバイクの音。
まさかの思いながらスマホを開けば
ハニ今から秘密基地行こ
そりゃ確かに彼はかなりぶっ飛んでる。
でもこんな時間に押し掛けたりするような人ではない。
何かあったのかと思い、急いで着替えて親に一言声を掛けて玄関を出ると見慣れた金髪が居た。
『こんな時間にどしたの？』
JH「ん、乗って」
どうやらまだ話す気は無いらしい。
大人しくいつも通り彼の後ろに乗れば、久しぶりの風を感じる感覚。
あぁ、やっぱりこの時間がたまらなく大好きだなぁなんて考える。
暗い時間、街灯だけが照らす街はいつもとは少し違う感じがして子どものようにはしゃいでしまいそうだ。そもそも友達が少ない私は人とこんな時間に出歩く事がないから余計に興奮するのかもしれない。
人も居ない
聞こえるのはバイクの音だけ
目の前には大好きな人
幸せだ
・
秘密基地に到着すれば、ハニはそっと私の手を握っていつもの様に街が見える場に腰を下ろした。
私も続いて腰を下ろせば、彼は満足気に微笑んだ。
JH「いい眺め」
『この街意外と街灯多いから綺麗だよね』
JH「うん」
ハニの横顔は酷く寂しそうだった。
何か嫌な予感がする。
ザワザワする私の心境とは裏腹に、彼は不自然なくらい落ち着いていた。
『ハニ、何か言いたいことあるなら言って』
こういう時間が苦手だ。
嫌な方向に考えれば考える程、目の前のハニがさらに遠く感じてしまう。
じっと見つめれば、彼は観念したようにふっと笑った。
JH「Aと居ると温かくなる」
『…うん』
JH「多分これが世に言う幸せって感情なんだと思う」
ザァッと秋が近づく風が吹いた。
風に舞った髪が視界を遮る。
JH「家に帰ってもすぐAに会いたくなる」
『え…？』
予想しなかった嬉しい言葉に、期待しないと決めてたのに胸が高鳴る。
でもハニの横顔は相変わらず寂しそうだった。
JH「ありがとう、A」
『…ちょっと待ってよ。何でそんな最後みたいな言い方するの？』
JH「幸せだよ。Aと居ると俺が俺で居られる」
微笑む彼の目尻には薄らと浮かぶ雫。
嬉しい言葉なのに、その言葉が耳を通ると胸が痛くて痛くてたまらない。
『ねぇ！なんで…』
JH「好き」
ポツリと漏らされた、私が欲しくて欲しくてたまらなかった言葉は甘くも何も無かった。
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すい(プロフ) - ワバー手練でさん» お返事遅くなってしまいましたごめんなさい！そう言っていただけて嬉しいです(泣)ありがとうございます(；；) (2022年10月11日 14時) (
レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
ワバー手練で(プロフ) - 読み入っちゃって一気に読んじゃいました＞ ̫＜ 本当に面白いですㅠ-ㅠ (2022年8月19日 22時) (レス) @page39 id: 39c16bc362 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - apricot384さん» お待たせ致しました(泣)待っていてくださりありがとうございます！またよろしくお願いします！(^^) (2022年5月20日 18時) (レス) @page30 id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
apricot384(プロフ) - 再開ありがとうございます！おかえりなさい꙳★*ﾟ楽しんで読ましていただきます。無理せずでいいので更新よろしくお願いします！ (2022年5月10日 22時) (レス) id: 5c0405314d (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - apricot384さん» コメントありがとうございます！そんなに楽しみにしてくださってありがとうございます(^^)♡励みになります！頑張ります！ (2022年2月26日 0時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年9月10日 22時
