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JH「本当に好きだから…愛してるから別れてあげるのが正解なのに。俺は弱いから…」
『うん』
JH「離れて行かないで…お前の全部に俺を刻み込んで染み込ませて…忘れられないように」
不気味に微笑む彼の頬を包んで微笑むと、その瞳にやっと私が映る。
天使の瞳に写る私はいつの間にか流れていた涙も相まって、お世辞にも綺麗とは言えなかった。
JH「もう分からない。どうすればいいのか、どうしたいのか俺にも分からないんだよ」
『泣かないで、ハニ』
泣いてるのは私の方なのに。
視界を歪める粒が頬を伝う。何度目か分からない、こうしたやり取りを重ねる毎に私たちはお互いがお互いを欲して、その想いをぶつけて、救えない所まで一緒に堕ちていく。
JH「Aの頭からつま先まで全部俺のモノ。気持ちも思考も全部、Aにもあげない」
『うん、いいよ。あげる』
また
溺れて
深く
堕ちていく
『全部あげる』
きっともう決まってたんだ、生まれた時から。
天使に出会って、泣き叫びたくなるような苦しさも、止まらない愛おしさも、全てを包み込む愛情も幸せも、私の全ては彼のためだと決まってた。
天使は私の手を取ると、そのままバイクへと向かった。これからどこへ行くかなんて野暮な事は聞かないし、彼も言わない。
バイクに股がっていつもの様に彼の腹部に手を回してしがみつくと、その手を上からキュッと握った彼の横顔は月明かりに照らされて何よりも美しかった。
静かな街を走り抜け、辿り着いた先はやっぱり彼の住処だった。
優しく手を引いて導かれると、身構えてしまうのにそんな私を見て彼は優しく微笑む。
JH「愛してる、A」
『私も』
JH「嫌だったら言って。今ならまだ間に合うから」
元より私は全てを彼に捧げるつもりだった。
ソレがいつになるのかは分からなかったけど、覚悟は元からしていた。
こんなにも私を愛してくれて、求めてくれる彼に応えたいのは私だって彼を愛してるから。
月明かりだけが灯る部屋。
握られた手はやっぱり冷たかったけど、不思議と嫌な気はしない。
怖くない、と言えば嘘になる。
でも私はそれ以上に彼との繋がりが欲しかった。
『大丈夫』
私も彼も私たちの未来もきっとハッピーエンドは迎えない。
でも今この瞬間だけは幸せになっても許されるはずなんだ。
どうせ私たちは堕ちていくんだから。
JH「……世界で1番愛してる」
私はその日、天使に身を捧げた。
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うい(プロフ) - 更新待ってます、！ (4月11日 22時) (
レス) id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - ↓癒し係〜のお話です！ (4月11日 20時) (レス) @page17 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 作品一気読みしてます！！家政婦の話、続き読みたいのでぜひパスワード教えてください。。😭 (4月11日 20時) (レス) id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - この作品の世界観が私は大好きです！更新お待ちしております！ (4月3日 21時) (レス) id: 2f9e5d75fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございます^^夢小説というサイト？アプリ？は存じ上げず、この作品も占ツクでしか連載をしておりませんので恐らく違う方だと思います…֊ ̫ ֊՞ ՞ (3月20日 10時) (レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2023年5月2日 16時
