禁止令 ページ4
あれから1週間。律儀に約束を遂行する私と、窶れていく天使。
あまりにも窶れすぎて昨晩ジスから「何があったか知らないけど何とかしてよ、ハニのこと」と怒られてしまった。だが怒りたいのはこっちの方だ。別にアレが初めてでは無い。天使はたまに周りを見ていない時がある。
JH「バレないって。誰も見てないし」
とか言って普通にキスしようとしてくる。毎回それに驚いて注意はするものの、自分の顔が可愛いことを分かってるハニは勿論私が彼の“オネダリ顔”に弱い事も把握済みで「だって好きだから…」なんて言って上手く躱す。
そう、はっきり言ってここらで何とかしないと奴の要求はエスカレートして行くのだ。
JH「A〜、ここ座って」
『……明日まではキス禁止だからね』
JH「分かってるし」
ベットを背もたれにして床に座っていたハニの足の間に腰を降ろす。
その瞬間、ハニの匂いと温もりにふわっと包まれていく。
JH「何見てんの」
『漫画。これ最近ハマってるの』
ハマっているWeb漫画の画面を見せると、特段興味無さげに「ふーん」とだけ呟いてそのまま私の肩におデコを擦り付ける天使。ふわふわの髪が首元を擽るせいでゾワッと首元に鳥肌が立った。
『擽ったい』
JH「んー」
私のお腹の前でガッチリと組まれた手にギュッと力が込められた。
『眠いならベットで寝なよ』
JH「うん」
『……後で体痛くなっても知らないからね』
JH「うん」
微睡みの中に居た天使はそのまま眠ってしまった。絶対起きたら体バキバキになって痛いだろうなぁ…そして私も一緒に痛くなるんだろうな。抜け出そうにも力が強すぎて抜け出せなさそうだし。
腹いせにリクライニングのようにハニに体重をかけるように力を抜いてみたけど、ベットが軋む音がしただけで特にハニは問題無さそうだった。
起こさないように体の向きを変えて、向かい合う形になってみると改めて天使の顔の綺麗さに圧倒された。
長いまつ毛に鼻筋の通った綺麗な鼻。肌は雪のように白くて形のいい唇はリップを塗っていなくても綺麗に色付いている。
スルッと頬を撫でてみると、肌荒れ1つしていない肌はまるで陶器のようだった。
『……そこら辺のモデルより綺麗だもんなぁ』
起きない事をいい事に好き放題顔を触りまくるけど、私よりも綺麗な顔に段々虚しさを覚えてしまう。
こんな綺麗な人と平凡なら私が付き合ってるなんて未だに夢のようなんだ。
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うい(プロフ) - 更新待ってます、! (4月11日 22時) (レス) id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - ↓癒し係〜のお話です! (4月11日 20時) (レス) @page17 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 作品一気読みしてます!!家政婦の話、続き読みたいのでぜひパスワード教えてください。。😭 (4月11日 20時) (レス) id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - この作品の世界観が私は大好きです!更新お待ちしております! (4月3日 21時) (レス) id: 2f9e5d75fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございます^^夢小説というサイト?アプリ?は存じ上げず、この作品も占ツクでしか連載をしておりませんので恐らく違う方だと思います…֊ ̫ ֊՞ ՞ (3月20日 10時) (レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時:2023年5月2日 16時