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聞けない答え ページ14

あれから数日。
シウンさんとハニの関係は分からないし、なんとなく聞けなかった。
もしかしたらハニがずっと私に必死に隠してる何かなのかも知れないし…もし聞いてしまって彼が私から離れてしまうくらいならそんなの知らなくてもいい。
そんなの……


JH「元気ない。また何かあった?」


『え?あ、ううん。もうすぐテストだから嫌だなって思っただけだよ』


JH「……嘘。何、また俺に隠し事するの?学ばないね、Aも」


読んでいた漫画から視線を上げ、制服の第2ボタンに手を掛ける不埒な手を叩き落とす。
それに気を悪くしたのか、はたまたま元からご機嫌ななめだったのか、また子どものように頬を膨らませて拗ねるハニ。
今まで数え切れないくらい繰り返したやり取りでも、何度でも楽しくなるのは相手が大好きでたまらない人だからだろうか。


『心配してくれてありがとう。でも本当に大丈夫だから』


JH「ほんと?」


『うん、本当。』


JH「ならいいや。Aが笑ってるならいい」


別に疚しい嘘をついたわけでもない。
これは、誰も傷つかないようにするための嘘。それに…もしかしたらあのシウンさんが適当にハニの名前を出しただけの可能性だって無いわけじゃない。そんな状態でハニに話したところで……

ううん、違う。
怖いんだ。こうやって自身を正当化しないと、怖くて仕方ない。
あの日、殺されるかと思った。
武器も何も持っていなかった彼女に、刺されるんじゃないかと思った。

背中に広がる悪寒にガタガタと歯が震えそうになったけど、精一杯“いつも通り”を振る舞う。


JH「次のデートどこ行く?この前言ってたカフェ?」


『あ…うん!あとほら、前言ってた海辺のガラス工房?みたいなとこも行きたいね』


JH「それいいね。調べとこ〜」


スマホに視線を移して、慣れたように指を動かす彼を見て力が抜けた。
隠し通さなきゃいけない。
ハニのため…と言い聞かせてるけど、本当は自分のために。

シウンさんの目に宿っていた殺意に似た悪意が怖かった。
怖くて怖くて仕方なかった。
でも、私はそんな恐怖よりきっと…きっとこの、目の前の天使を失うことの方が怖い。


『ハニ、愛してる』


JH「何?珍しいね、Aから言うって貴重」


そのほっそりとした身体に身を委ねてしがみつくように抱きしめる。
大丈夫、大丈夫。
拭いきれない不安を覆って、目を瞑る。

大丈夫、大丈夫。


君は私から離れない。

動き出す歪み→←・



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うい(プロフ) - 更新待ってます、! (4月11日 22時) (レス) id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - ↓癒し係〜のお話です! (4月11日 20時) (レス) @page17 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 作品一気読みしてます!!家政婦の話、続き読みたいのでぜひパスワード教えてください。。😭 (4月11日 20時) (レス) id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - この作品の世界観が私は大好きです!更新お待ちしております! (4月3日 21時) (レス) id: 2f9e5d75fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございます^^夢小説というサイト?アプリ?は存じ上げず、この作品も占ツクでしか連載をしておりませんので恐らく違う方だと思います…֊ ̫ ֊՞ ՞ (3月20日 10時) (レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya  
作成日時:2023年5月2日 16時

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