・ ページ2
『すごーい!綺麗…』
JH「これって全部食える?」
『最悪だよ』
キラキラとした水槽を眺める私と、先程から「帰り寿司食べない?」を連呼するハニ。
この天使、明らかに水族館に向いてない。まぁ大方本人は早くカワウソか何か哺乳類が見たいんだろう。朝からカワウソの人形を買うと豪語してたから。
JH「魚って可愛い?」
『うーんなんか幻想的。ハニは哺乳類好きだもんね』
JH「うん、カワウソ見たい」
『ほら、もうすぐカワウソコーナーだから行こ』
パンフレットを片手に歩く私と、すれ違う人たちの視線を魚より集めてるハニ。
本人は差程気にしてなさそうに、子どもにだけ「見て、あの赤ちゃん可愛い」なんて言って楽しんでいる。
すれ違う人々はみんなハニに視線を奪われた後、繋がれた私とハニの手を見て「え、この2人が?」とでも言いたそうな顔をして去って行く。
気にしないと心掛けてるつもりでもやっぱり、ハニの隣に見合ってないのかな…なんて落ち込みそうになる。
けど今日は水族館デートだから!盛り上がらなきゃ。折角来たんだし…
JH「魚の世界でもさ、模様が綺麗な奴が勝ちとかあるかな」
目の前の熱帯魚の水槽を眺めてそう呟いたハニ。
その横顔が少し切なそうで、思わずギュッと手を握ると「なんだよ」と言って笑った。
『魚はそこまで考えてないと思うよ』
JH「良いな、馬鹿な奴が居ない世界」
『え?』
JH「見た目だけでとやかく言う奴が居ない世界、羨ましい。Aとジスとスンチョル以外全員魚でいいや」
『ヤダよそんな世界』
想像すると少し怖いけど、魚になったウォヌを少し見てみたいと思ってしまった。
『魚になったらハニは熱帯魚って感じ』
JH「Aはクリオネ」
『さっきマンボウって言ったのどこのどいつだ』
JH「ダメ、マンボウはダメ。俺の方がデカくないと抱きしめられないから」
なんたる王様理論に呆れ半分感心半分で流すと、不服そうに頬を膨らませて熱帯魚に視線を戻していた。
て言うかクリオネってすごく小さいからどちらにせよ抱きしめられないんじゃ…
『クリオネってすっごい小さいの知ってる?』
JH「知ってる」
『じゃあ…抱きしめるどころか見えないじゃん』
JH「他の人からは見えなくていい。俺だけに見えてればいいし」
『何それ、ハニも見えないかもじゃん』
JH「俺も小さい魚になるから見える」
『なんでもありじゃん』
1234人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うい(プロフ) - 更新待ってます、! (4月11日 22時) (レス) id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - ↓癒し係〜のお話です! (4月11日 20時) (レス) @page17 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 作品一気読みしてます!!家政婦の話、続き読みたいのでぜひパスワード教えてください。。😭 (4月11日 20時) (レス) id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - この作品の世界観が私は大好きです!更新お待ちしております! (4月3日 21時) (レス) id: 2f9e5d75fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございます^^夢小説というサイト?アプリ?は存じ上げず、この作品も占ツクでしか連載をしておりませんので恐らく違う方だと思います…֊ ̫ ֊՞ ՞ (3月20日 10時) (レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時:2023年5月2日 16時