穏やかに ページ1
成り行きでジス、と呼んでしまったあの日から私とジスは本来の意味で仲良くなったと思う。
今までは微妙にあった壁も取り壊した。コレで友達として認めてくれたかも…だから良かったのかな。
でもそう思わないのが1人居るわけで…
JH「チューして」
『外ではしないって言ったでしょ』
JH「海でしたじゃん」
『あれは周りに人居なかったでしょ。今こんなに居るんだから無理』
JH「あーぁ、俺はAがジスと浮気してても許したのにAはチューもしてくれないし…いつも俺ばっかり。どうせ…」
面倒くさい。
ジスと海に行ったあの日から面倒くささが急増して、今ではむしろ私が彼氏なんじゃないかと疑うくらい彼女チックになってしまった天使。
そして今日は水族館にデートに来ている。と言うのも、私がなんとなく『水族館行きたい…』って呟いたらもうあれよあれよと日程が決められ、その他諸々が決められ…で今日である。
JH「……マンボウってチューしてる時のAみたい」
『嘘でしょ!?』
言っちゃ悪いがお世辞にも可愛いとは言えないマンボウの顔に似てるなんて…私は普段どんな必死な形相をしてるんだ…
JH「だから俺以外とはチューしないで、一生」
別れたらどうするんだ、と出そうになったのを呑み込む。
この人はいつもそう。私との未来を確信して疑わないクセにこうして確認を怠らない。それが愛おしくて嬉しい反面、もし何かの縺れでハニに別れを告げられたらきっと立ち直れないのは私の方だ。
JH「返事しろ」
『…え?あ、う、うん分かった分かった』
JH「…ちゃんとして。絶対俺以外とキスも何もかもしないで」
『しないよ。するわけないじゃん』
小指を絡めて来てイジける天使にそう答えると、満足そうに微笑む。
その顔がやっぱり可愛らしくて思わず『可愛い、ハニ』と呟くとその言葉に応えるかのようにスルりと指が絡められて手を繋がれた。
JH「で、何から見る?」
『全部見たい!早く行こ!ハニ!』
繋いだ手を引っ張るように歩くと、少し呆れたように笑いながらも着いて来てくれる。
思えば2人でこんな場所に出かける機会は滅多に無くて(普段はお家デートばかりしてるから)私も浮かれちゃってるんだ。
JH「迷子になるから手離すの禁止ね」
『…ならないし。なってもスマホあるし』
JH「まぁ迷子になったら半泣きになるのAだから」
べーっと子どものようにそう笑うハニ。
穏やかな私達の時間は刻々と過ぎていく。
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うい(プロフ) - 更新待ってます、! (4月11日 22時) (レス) id: b4144fdbab (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - ↓癒し係〜のお話です! (4月11日 20時) (レス) @page17 id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
犬こそ正義(プロフ) - 作品一気読みしてます!!家政婦の話、続き読みたいのでぜひパスワード教えてください。。😭 (4月11日 20時) (レス) id: 3d5654d2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆる(プロフ) - この作品の世界観が私は大好きです!更新お待ちしております! (4月3日 21時) (レス) id: 2f9e5d75fb (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - ソヒさん» コメントありがとうございます^^夢小説というサイト?アプリ?は存じ上げず、この作品も占ツクでしか連載をしておりませんので恐らく違う方だと思います…֊ ̫ ֊՞ ՞ (3月20日 10時) (レス) id: 153a5cc26b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時:2023年5月2日 16時