イ･ジフンは笑わない

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HRが終わり、今日はこのまま解散かと思いきや、学級委員が呼び出され、仕事を与えられた。

HS「教室掃除とかダルすぎ！！俺部活あるのに(泣)」

ﾁｳ「あたしだって部活あるっつの！！ちゃっちゃと終わらせればいいじゃん？」

なんて前向きなの、チウ。
斜め前を歩くイ・ジフンから漂う不機嫌オーラに圧倒されそうになるんだけど、私。

HS「ジフナは今日なんか予定あった？」

WZ「ジュニと放課後音楽室寄る予定。今日使い放題なのになぁって」

HS「あ、そっか。今日水曜か」

目の前で繰り広げられる会話。え？音楽室で何するの？しかもジュンくんと。

『音楽室で何するの？』

WZ「お前に関係ないだろ」

いちいちカチンってくる言い方するよな。怒るな、ここで怒ったら負けだぞ私。

『…き、気になる』ﾆｺｯ

WZ「…」(無視)

ム、ムカつく…(^ω^╬)

HS「そ、掃除…掃除しよう掃除っ！」

睨み合う私達を宥めるように掃除の提案をするスニョン。1人黙々と掃除するチウ。
このまま睨み合ってても埒が明かないし、私達も掃除を始める。

ﾁｳ「急ぐよ！！」

チウはこの学校1厳しいと言われているバレー部のエース。そんな子が居残り掃除…うん、ダメだな。

『チウ、部活行きな。私代わりにやるから！』

ﾁｳ「いいよ、大丈夫大丈夫！」

『大丈夫じゃないでしょ？チウはエースなんだからほら行って！スニョンも部活なら行きな！』

ついでにスニョンも見送る。ダンス部次期部長が部活遅刻なんて笑えない。

HS「え！？俺も！？」

『ほら行け！！掃除くらい出来るから！ね？』

そう言って笑うと、スニョンとチウは渋々出て行った。

『アンタも行っていいよ。あの人達帰したの私だし、あとゴミ捨てだけだ…』

WZ「行くぞ」

私が持っていたゴミ袋を奪うと、私の前を歩いて行くイ・ジフン。

『い、いいよ。私持つから』

WZ「じゃあこっち」

そう言って渡してきたのは軽い方のゴミ袋。
な、な、なんで急にそんな優しさを見せてくるんだコイツ！、

『え…イ・ジフンってそんなに優しいの…！？』

WZ「は？」

振り返ってこちらを睨むイ・ジフン。
階段を降りているので、必然的に上目遣い。うわっ…可愛い…

『ありがとう』

素直にお礼を言えば、一瞬目を見開いた。すぐに顔を逸らすイ・ジフン。でもその耳は真っ赤。

『耳赤いよイ・ジフン』

WZ「は？赤くねぇよ」

『いや赤いよ。今もみるみる赤くなってるよ？なんで嘘つくの』

そう言うと、怒って走って行ってしまった。

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