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目を開けると左手が異様に重かった。
寝不足な上にまさかの左手だけ金縛りにあったのか…？
なんて考えて冷や汗を流しながら思いっきり顔を動かすと、左手の重みが金縛りなんかじゃない証拠が目に映った。
『オンニ…』
スア「ん……あ、A！起きたの！？良かった、良かったぁ…」
私の顔を見た瞬間、オンニの目から涙が次々と零れ落ちる。泣いてる顔も綺麗だな、なんてこの場に似つかわしくないことを考えてしまう。
『ごめんなさい、心配かけて…』
スア「ホントだよ！寝不足で貧血って笑えないよ！どうしてちゃんと寝なかったの？時間はあったよね？」
『…ここで働いて初めて認めて貰えた気がしたから嬉しくて出来もしないのに調子乗った…本当にごめんなさい、オンニ』
情けない。
本当に情けないと思う。
MH「頑張るのはいいけど、体調管理が出来なきゃ意味無いじゃん」
どこからか聞こえたド正論。
驚いて顔を上げると、ディエイトさんが部屋の隅の方でパイプ椅子に足を組みながら座っていた。
スア「ちょっミョンホ…」
MH「体調管理は基本中の基本。僕らにいつもそう教えてるのはヌナでしょ」
立ち上がってスタスタとこちらに歩いてくるその姿はオーラがあり過ぎて圧倒されてしまう。
生唾を飲んでこらから来るであろう本気の正論に身構える。
MH「君が頑張ってるのは周りも分かってるからそこまで身を削る必要は無いでしょ。少なくとも、君が居ないと回らない現場だってあるんだから」
思っていたのとは違う、優しい言葉。
あまり話したことないのに
怖くていつも近寄れなかったのに
そんな私を彼はいつも見てくれていたんだろうか
『…はいっ…』
MH「ちゃんと寝てちゃんと食べる。練習はそこから」
また情けない姿をメンバーの人に見られてしまった。
賞賛だけじゃない、そんな彼の言葉は今の私には充分過ぎるほど嬉しかった。
涙も鼻水も出てる
きっと今の私はおぞましい顔をしてるだろう。
そんな私を見てディエイトさんはクスッと笑って、オーラが半端ない見た目とは正反対の可愛らしいカエルが刺繍されているハンカチを渡してくれた。
『いや受け取れなﾌﾞﾌｫｯ』
MH「見てられないから拭きなって意味」
無理やり私の顔面をハンカチで擦る彼から楽しそうな笑い声が漏れている。
MH「じゃ、明日から頑張れ」
一通り楽しんだ後、ディエイトさんは部屋から出て行ってしまった。
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ソア - とっても面白いです。ありがとうございます (7月7日 6時) (
レス) id: 5500a8d0d5 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 麗さん» お返事が遅くなってごめんなさい…執筆が遅すぎて完結タグが付いてしまいましたが、まだ続きます(；；) (2022年7月13日 15時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
麗 - もう更新はされないのでしょうか、、 (2022年6月18日 17時) (レス) @page49 id: 7bfaeb6c17 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - koro39さん» 数ある作品から選んでいただき、ありがとうございます！続編に続きますのでまたよろしくお願いします！ありがとうございます(^^) (2022年4月6日 8時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 千笑さん» 遅くなって申し訳ありません！そう言っていただけると本当に嬉しいです(；▽；)ありがとうございます、頑張ります！ (2022年4月6日 7時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年3月16日 23時
