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スングァンさんを見送り、視線の右端に写る綺麗な横顔を盗み見る。
伏せ目がちなそのお顔はやはり整っている。それ故か少し怖い印象が勝ってしまうのだ。
でも先ほどスングァンさんと約束したし、スングァンさんも「ウォヌヒョンは優しいよ〜」って可愛い笑顔で仰ってたから大丈夫。大丈夫なはず。うん、大丈夫。
『ふぅ…』
ひとつ深呼吸をしてウォヌさんの前に立ち止まる。
やっぱり怖いっ…
失礼なのは承知で視線を床に向け、礼をしながら『わ、私に何か御用でしょうか!』なんて、先程脳内で練習したセリフとは全く違うことを言ってしまった。
がしかし、ウォヌさんからの反応は一向に無い。
やばい。失礼過ぎて怒らせたかもしれない。
これは明日から来なくていいよルートまっしぐらだろうか…
DK「えっと…え、ぼ、僕がですか?僕がペクさんに用があるってことですか?」
『はい…先程スングァンさんからそう聞きまして…』
DK「スングァナから…えっと…」
『はい。ウォヌさんが私を探してたって聞いて…』
目の前のウォヌさんはポカンとしていた。本当に心当たりが無さそうだ。
え…?なぜ…?
スングァンさんに騙された?
いやスングァンさんに限ってそんな意地悪を通り越してイジメのような行為をするだろうか…?
DK「あの…」
『はい』
DK「僕ウォヌヒョンじゃなくてドギョムです…」
困ったようにヘラッと笑うウォヌさん…じゃなくてドギョムさん。
どうやら私はやってしまったらしい。
初日から人を間違える事だけは絶対にしないとあれだけ固く誓ったにも関わらず、間違えてしまった。
『申し訳ありません!!』
人の顔も覚えられないような初心者紛いなんて最悪じゃないかっ…
DK「えぇぇえ!?頭上げてください!怒ってませんからぁぁ」
『本当に本当に申し訳ございません!』
SG「何やってんの…?」
DK「うわぁぁんスングァナ助けて!!ペクさんが頭上げてくれない!!」
その後スングァンさんに「女の子がホイホイ土下座なんかしちゃダメでしょ!」なんて怒られてしまった。
ドギョムさんは「13人も居るんだから間違えますよ〜」と優しく微笑んで許してくれた。
気を引き締めろペク・A。
自分に喝を入れるように、両頬をまたバチンっと挟み込んで叩けば、再びスングァンさんに「女の子が〜」と怒られたのは言うまでもない。
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ソア - とっても面白いです。ありがとうございます (7月7日 6時) (レス) id: 5500a8d0d5 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 麗さん» お返事が遅くなってごめんなさい…執筆が遅すぎて完結タグが付いてしまいましたが、まだ続きます(;;) (2022年7月13日 15時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
麗 - もう更新はされないのでしょうか、、 (2022年6月18日 17時) (レス) @page49 id: 7bfaeb6c17 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - koro39さん» 数ある作品から選んでいただき、ありがとうございます!続編に続きますのでまたよろしくお願いします!ありがとうございます(^^) (2022年4月6日 8時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 千笑さん» 遅くなって申し訳ありません!そう言っていただけると本当に嬉しいです(;▽;)ありがとうございます、頑張ります! (2022年4月6日 7時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時:2021年3月16日 23時