暗闇 ページ21
JS「ハニ、何やってんの。一般人に手出すのは違…」
WN「…A、これが本性だよ。何もしてない俺に掴みかかるような奴だよ」
淡々とそう言うウォヌ。でもその表情は苦しそうだ。
『ハニ手離して！ウォヌが苦しそ…』
ガバッとウォヌの襟元から手が離される。
その場に尻もちをついたウォヌに駆け寄ろうとしたが、後ろから急に腕を掴まれた。
JH「…」
『ちょっと！ハニ！！』
痛いくらいに私の手首を掴むハニ。
有無を言わさず黙々と歩いて行く彼について行く以外の選択肢は無いらしい。
『ごめんウォヌ！後でお金返しに行く…ちょっとハニ痛い！！』
椅子にあった自分の荷物を掴んで店を出る。
何も聞こえてないのかこの人はっ…
『痛いってば！離…』
JH「乗って」
渡されたヘルメット。
断れる雰囲気でも無い。怖い…ひたすらにハニが怖くて仕方ない。
そっと跨ると、今までは考えられないくらいのスピードでバイクは走り出した。
・
着いたのは、久しぶりに来た例の"秘密基地"だった。
相変わらず綺麗な景色と、何を考えてるのか分からないハニ。
JH「…怯えてる」
急にそんな事を言うもんだから顔を上げると、苦しそうな顔をしたハニとバチッと視線が合った。
なんて顔をしてるんだ…泣きたいのはこっちだって言うのに…
『怯えてない。でも全然ハニがこっちの話聞かないから…』
JH「ごめん」
『っ！？』
ふわりと何かに包まれた。
視界に写り込む金髪と、もう嗅ぎ慣れた彼の香り。
すぐに状況を理解出来た自分の冷静さに驚いてしまう。
JH「誰、あいつ」
『幼なじみ。何でいきなり掴みかかるの』
JH「嫌だったから」
本当にずるい人だと思う。
そんな事を言われたら、自惚れてしまいそうになるじゃないか。
もしかしたら私はハニにとって大切な女なのではないかと勘違いしてしまいそうになる。
JH「嫌だ、他の男と2人きりにならないで」
『…ハニには関係ないじゃん』
JH「ある。Aはアイツのじゃない。俺の」
離された身体。
目線を逸らさせないように、ガシッと顔を固定される。
嫌でも絡みつく視線は酷く儚げで苦しくて…
酷く恋しい。
『ハニのでもない』
JH「ううん、俺のだよ」
あぁ嫌だ。
また堕ちていく。
この人に溺れて堕ちていく。
JH「だから誰にも渡さない」
高鳴ってしまう胸を誤魔化さなきゃやってられない。
きっといつか私はこの人に溺れて死んでしまう
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あんぱんまん(プロフ) - 間違えて1番左の星を押してしまったことをお詫びします(இдஇ`｡) (2022年8月30日 9時) (
レス) @page49 id: 9d9411b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - RINKAさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - おめでとうございます。すいさんのお話がとても好きで、いつも読ませて頂いております。いつも素敵な小説ありがとうございます。更新頑張って下さい。楽しみにしています。 (2021年9月8日 18時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - うどんさん» コメ主様のその姿を想像して1人でニマニマしてる作者です(ニヤニヤ)嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年8月15日 18時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年7月28日 9時
