出会い ページ1
セミがミンミンしてやがる初夏、私は大きな大きな失態を犯してしまったらしい。
「おいお前。女だからって調子乗ってんじゃねぇぞ」
『調子に乗るなら波に乗れってね…こ、こりゃ上手い。山田くん座布団1枚…』
「何訳わかんねぇこと言ってんだよ。埋めるぞ」
『ひぃぃぃいいい』
夏休み間近で浮き足立って帰宅していた時、男6人で1人の男をボコ殴りにしてる現場を見てしまった私。
やべぇ事に首を突っ込むのはご法度だとは分かってはいるのに、人通りの少ない場所。
私が助けなかったら被害者の方は死んでしまうのでは？なんて思ってしまったのだ。
でも流石に現場に行って『やいやい、弱い者いじめはダサいぞ少年達っ☆』なんて言う度胸は生憎持ち合わせてない。
助けられないなら助けを呼ぼう！私にしてはかなりの名案を思い付いたのに、警察に電話をしようとしたら背後から加害者グループの1人に携帯を奪われ、今現在である。
「お前サツにチクろうとしたよな？」
『い、いえいえ私の家電が110番なだけで決して"しめしめ、警察にチクってやろううっしっし"なんて考えている訳ではなくてですね…？』
「ンなわけねぇだろうが！！」
ですよね〜
家電が110番なんて通じるわけないよね〜
私も言っててンなわけあるかよって思ったけど、この人頭悪そうだからいけると思ったのよね〜
胸倉を掴まれて地面から浮く体。
初めての人から向けられる殺意のような視線に流石に身体が震える。
「覚悟は出来てんだろうなぁ？」
私の胸ぐらを掴んでる手と逆の手が振り上げられる。
あぁ、慣れない人助けはするもんじゃない。
もっと頭良く行動できる人間になりたかったなぁ…
これから襲ってくるであろう痛みに備える術さえも知らない私如きが人助けなんて出来るはずなかったんだ。
まぁでも後悔はしてないよ。
あのまま見て見ぬフリしたら、きっと寝る前に果てしない罪悪感に襲われるだろうから。
ドカッ
鈍い音が響く。
どうやら殴られた時って全然痛みが襲って来ないらしい。
だって私全然痛くないもん……ん？痛くない？
恐る恐る目を開けた瞬間、緩む胸元と視界全部を占めていた気持ち悪い顔が消えていた。
『え…ま、まさか私の秘めたる力が…嘘でしょ？こんなの少年ジャ〇プでしか無いと思ってたのに！』
私の内なる才能が遂に開花したのかと思ったが、周りの男達が私の右側を見て信じられないようなものを見るような目をしている事に気づいた。
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あんぱんまん(プロフ) - 間違えて1番左の星を押してしまったことをお詫びします(இдஇ`｡) (2022年8月30日 9時) (
レス) @page49 id: 9d9411b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2021年9月10日 22時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - RINKAさん» いつも読んでくださり、本当にありがとうございます！こちらこそ読んでいただき、本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします(^^) (2021年9月10日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
RINKA(プロフ) - おめでとうございます。すいさんのお話がとても好きで、いつも読ませて頂いております。いつも素敵な小説ありがとうございます。更新頑張って下さい。楽しみにしています。 (2021年9月8日 18時) (レス) id: c21e96cbb4 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - うどんさん» コメ主様のその姿を想像して1人でニマニマしてる作者です(ニヤニヤ)嬉しいお言葉ありがとうございます！頑張ります(^^) (2021年8月15日 18時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すい
| 作者ホームページ：http://twitter.com/sui_no_heya
作成日時：2021年7月28日 9時
