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JH「お願い、戻って」


『ユンジョンハ…』


JH「俺さ、お前に会って初めて幸せなんだろうなって思えたんだよ」


突如ユンジョンハンがそんなことを言い出す。
これは何だろうか、笑うとこなんだろうか?
だとしても笑えない。今のユンジョンハンは余りにも脆くて壊れそうで…
今にも消えてしまいそうなんだ。


JH「初めてなんだよ、俺のこと見てくれた奴」


こちらを見るユンジョンハンの目には涙が浮かんでいた。
何故だろう、私は今たまらなくこの人を離したくない。

ジス先輩に誤解されるとか、そんなの抜きで私は今ユンジョンハンという男に痺れているのかもしれない。


JH「俺はジスの親友だから…お前がジスのこと好きだったのも知ってるから…だから言わない。言うつもりもない。そう思ってた」


『…何を?』


JH「でも…ジスがアイツに別れを告げていよいよお前らが上手くいくかもって思ったら怖くなった。俺…最低だから…俺…」


いつも強気で意地悪で、そんなユンジョンハン。
でも今のユンジョンハンは弱気で、ポロポロと漏れているような言葉に私は胸が苦しくなるんだ。

胸の痛みなんて、私は一つしか知らない。


ジス先輩に感じていたそれしか知らない。



JH「お願いだから…戻って。今お前が隣に居たら俺、言っちゃいそうだから」


薄々感ずいていたのかもしれない。

そんなユンジョンハンの気持ちに甘えていたんだ。


彼は私を置いて走り出した。
追い掛けたいのに、足は動かない。
まるで釘で打たれたかのように微動だにしないのだ。前方に消えていく背中。


WZ「A…」


『…ジフナ…どうしよう、私…分からない』


今になってこんな事を言い出す自分がたまらなく憎い。こんなじゃ、ソアン先輩のこと言えないじゃないか。
1番嫌な奴は私だ。


WZ「うん」


泣きたくない、泣いちゃダメだ。
そう思うのに、とことんずるい私はまた涙を流すんだ。

得体の知れない胸の痛みと、脳裏にこびりついてる離れないユンジョンハンの涙。


WZ「いいよ、泣いて」


恋って楽しいはずなのに。

何も考えずにジス先輩を追い掛けていただけのあの時は楽しくて仕方なかったのに。


いつからだろう、こんなに弱くなったのは。
楽しくなくなったのは。


もう分からないんだ。

何が恋なのか

どれが恋なのか


まるで、一生解けることない問題を突きつけられた気分だ。

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作品ジャンル:タレント
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すい(プロフ) - からあげさんさん» ありがとうございます!ついに動きましたねぇジス先輩!嬉しいお言葉ありがとうございます!最後までよろしくお願いいたします(^^) (2021年2月25日 22時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - Akoさん» 覚えてますよwwwユンジョンハンのオチをすごく希望してくださってたので記憶に鮮明に残ってますwありがとうございます!最後までよろしくお願いします(^^) (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 豆粒さん» たくさんのコメントありがとうございます!感想を言ってくださると、こちらもやる気が漲るので感謝して感激であります!あと少しですが、よろしくお願いします(^^) (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - srさん» ありがとうございます(^^)最近の作者は暇人の極みなので更新めちゃくちゃしてますwこの作品に出会っていただき、温かいコメントもありがとうございます! (2021年2月25日 21時) (レス) id: 52a215b46f (このIDを非表示/違反報告)
からあげさん(プロフ) - まさかのジス先輩がァァァ!よかったら私と……(殴)とても面白かったです番外編も楽しみにしてます! (2021年2月25日 17時) (レス) id: ea4b011c8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すい | 作者ホームページ:http://twitter.com/sui_no_heya  
作成日時:2021年1月24日 17時

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