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【side 中島】
「ここ数日、まともに出勤してきていたのに彼奴は…」
怒りながらも心配はしている国木田さん。
心配しているのは相棒である太宰さんの事。
太宰さんはAがここを去る時、ポートマフィアの幹部・中也さんと芥川に足止めをされていたらしく、会えなかったらしい。
数日休んだ後、ここ1週間、ある程度の遅刻はするものの出勤してきて、書類もまともに書いて、依頼もこなしていたのに今日はまだ来ていないのだ。
ちらり、と時計を見れば午後1時前。
苦笑を浮かべればコンコンッと控えめなノックの音がした。
「はーい」
扉を開ければ、黒いショートパンツに足にピッタリくっついてる黒いニーハイブーツ。
裾が燕尾の様になっている白いシャツに、同じ様に燕尾の茶色のベスト。首元には赤いリボン。
手にはコートを持っていて、綺麗な黒髪は肩くらいで綺麗に切りそろえられていた。
そして綺麗な杏色の瞳。
髪は短くなってるけど
「A…?」
もしかして、と思って名前を呼べば彼女はニコッと笑った。
「久しぶりね、敦くん」
はいこれお土産、と大量の箱を渡され慌てて受け取る。
「うぇ?!ちょ、なんでこんなにたくさん?!」
「上二つはみんなの分で残りは全部乱歩さんの分よ。渡しておいてくれないかしら」
「えぇ?!」
どうにかして机にお菓子を入れようとしている間に僕の横をすり抜けて、ボディガードらしき人達を連れて社長室の方へ。
「綺羅子さん!福沢さんいらっしゃるかしら」
「社長なら中でお待ちしております。どうぞ」
「ありがとうございます」
会話の内容からしてどうやら社長には連絡している様だ。
乱歩さんのところにお菓子を運ぶと彼は目を輝かせ、すぐに封を開け、お菓子を頬張っている。
乱歩さんらしい、と思いながらお茶を入れに場を離れようとしたら
「敦」
乱歩さんに呼び止められ、手招きされる。
「はい?どうされました」
「太宰には連絡しなくていいよ、Aの事」
サクサクとクッキーを頬張りながら述べる乱歩さん。
「?どうしてですか?あんなに会いたがっていたのに…」
「いいから、兎に角、連絡しちゃダメだからね」
絶対しちゃダメだ、と念押しされ、渋々頷くと乱歩さんは楽しそうに笑みを浮かべて言った。
「面白いものが見れるから、敦君も期待しておくといい」
「面白いもの…?」
明日の同時刻にその面白いものが何なのか、わかるなんて、その時になるまで分からなかった。
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さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» そんな昔のものまで見てくださるとは……! 嬉しいです!! こちらこそ楽しんでかけました、ありがとうございました!!これからも応援しております! (2018年7月1日 23時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
霧島沙羅(プロフ) - さにー☆彡さん» もちろんです!必ず読ませていただきます!ワンピの夢も面白そうでしたし全力で読ませて頂きますね!ありがとうございます!大切に保管し、使用させて頂きますね、本当にありがとうございました! (2018年7月1日 23時) (レス) id: d11fd893a6 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» はい! もし良ければご覧になって頂けると嬉しいななんて← ありがとうございます!! こんなイラストで良ければ、ぜひ好きなようにお使い下さい!! (2018年7月1日 22時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
霧島沙羅(プロフ) - さにー☆彡さん» そうだったんですね!こちらこそありがとうございます!拝見させて頂きました!どちらも可愛くて語彙力が消えていく..!どちらも紹介させて頂いてもよろしいでしょうか?!私だけ知っているのが勿体なくて、皆様にもさにー☆彡様の素敵なイラストを見て頂きたいのです! (2018年7月1日 22時) (レス) id: d11fd893a6 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» ほんとに描いてて楽しかったです! 私も一作品文スト×REBORN書いたので、もうテンション上がってしまいまして← ありがとうございました!! (2018年6月29日 20時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧島沙羅 | 作成日時:2018年3月4日 20時