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42 迎え ページ6

【Side 中島】

「まず、今回の事だけど、太宰と一緒にいたところ、例のあの男の部下が襲撃してきたけど、目的は、私を殺す事だったみたい」

うふふ、と笑い乍そう述べる彼女。
ひやり、と一瞬社の空気が冷え込んだが、彼女は気にする素振りもなく言葉を続ける。

「その際に太宰が負傷、9代目からは待機を言い渡されたけど、敵のアジトの場所も分かっていたし、周りの人をこれ以上、傷つける訳にも行かなかった。」
「…だから、単独で…」

僕がそう呟けば彼女はどこか悲しそうに笑みを浮かべた。

「私個人の問題でもあったから」

彼女はそ、と目を伏せる。

「今回の件については、完璧に私や暗殺部隊、ボンゴレに対する怨恨によるものだった。きっと9代目の娘である私を殺 すつもりだった。けど返り討ちにあい殺 せなかったから作戦を変えたのでしょうね」

眉間に皺を寄せ、忌々しそうに語る彼女。

「彼らはわざとアジトの場所の情報を流し、私が襲撃して来るように仕向けた。"あの人"
の話を知っていたのは未だに謎だけど。
私を操って手初めにヴァリアーから潰すつもりだったんでしょうね」

兄様達の方が強いのに、なんてボヤくAに顔がひきつる。

彼女と戦ったからこそ分かるのだが、彼女は芥川よりも強い、と感じた。

上には上がいるとはよく言ったものだ、と心の中で呟いてから気がついた。

「あの人…?」
「敦」

僕がそう問いかけると同時に乱歩さんが僕の名前を読んだ。

「大丈夫よ、乱歩さん…。あの人はね、あの人達はね、私に、大切な人を失う怖さを教えてくれた人達よ」

Aは今にも泣き出しそうな顔でそう言った。

どう声をかけていいか分からず、目を伏せると武装探偵社の扉を3回、ノックする音が響いた。

「はーい」

賢治くんが扉を開けると、扉の向こうには黒いスーツを身に纏った男達と、銀髪に年は僕より若そうな男の人とリーダー格らしき男。

僕より若そうな男の人が静かにAの近くに来て、そっと頭を下げて言った。

「お迎えに参りました。A様。」

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さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» そんな昔のものまで見てくださるとは……! 嬉しいです!! こちらこそ楽しんでかけました、ありがとうございました!!これからも応援しております! (2018年7月1日 23時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
霧島沙羅(プロフ) - さにー☆彡さん» もちろんです!必ず読ませていただきます!ワンピの夢も面白そうでしたし全力で読ませて頂きますね!ありがとうございます!大切に保管し、使用させて頂きますね、本当にありがとうございました! (2018年7月1日 23時) (レス) id: d11fd893a6 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» はい! もし良ければご覧になって頂けると嬉しいななんて← ありがとうございます!! こんなイラストで良ければ、ぜひ好きなようにお使い下さい!! (2018年7月1日 22時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
霧島沙羅(プロフ) - さにー☆彡さん» そうだったんですね!こちらこそありがとうございます!拝見させて頂きました!どちらも可愛くて語彙力が消えていく..!どちらも紹介させて頂いてもよろしいでしょうか?!私だけ知っているのが勿体なくて、皆様にもさにー☆彡様の素敵なイラストを見て頂きたいのです! (2018年7月1日 22時) (レス) id: d11fd893a6 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 霧島沙羅さん» ほんとに描いてて楽しかったです! 私も一作品文スト×REBORN書いたので、もうテンション上がってしまいまして← ありがとうございました!! (2018年6月29日 20時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧島沙羅 | 作成日時:2018年3月4日 20時

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