トリップ３４ ページ41
「ジャンッ☆」
バッとべルキアが布を取れは腕は綺麗にくっついていた。
「も☆と☆ど☆お☆りィ〜〜〜☆」
「…！！」
どさりと人が1人、倒れる。
なるほど、布で隠して血を吸ってたのね。
「どんどん攻撃していいよォ〜〜？人がどんどん死ぬだけだしィ？」
あははァッ★と楽しそうに笑うべルキア。
「……A、と言ったか。危ない故、後ろに下がっておれ。」
「…ヒューはいつでもいい事言うぜ。Aの姉貴も、強いだろうけど危ねぇから」
こっちじゃ、と傲慢に呼ばれ、そちらへと近く。
べルキアが私を襲うことはないからどこにいても同じなのだが。
「吸血鬼同士で殺しあって灰塵が増えれば☆人間なんてぜ〜〜〜んぶ吸血鬼のエサになる☆」
んん？べルキア、喋りすぎじゃないのそれ。
誰か他にいないのだろうか。そろそろ止めないと
「さァさァ今日はお返ししちゃうぞォ！？怠惰な黒猫チャンのウンメイはァ〜〜〜☆」
帽子からいつものようにナイフを取り出しながら楽しそうに言うべルキア。
「１、串刺し☆
２、モット串刺し☆
３、motto KUSHIZASHI☆」
選択肢が串刺ししかない。
そ袋の中身大丈夫なのかしら、ダッツ溶けてたら椿怒るんじゃ…
「ネットがお電話で投票してねッ☆投票スターーー」
止めようと口を開いた時、一瞬にしてべルキアの姿が消えた。
「！？あれっ！？消えた…！？」
「あっ急に動いたら足つった…」
近くに誰かいたようで回収してくれたのだろう。
気配からして桜哉だろうけど。
「吸血鬼でも足つるのね…。とりあえず救急車…」
電話すればすぐに救急車が2台も来て辺りは騒然となってしまった。
近くの自動販売機で飲み物を買ってベンチに腰掛ける。メガネ邪魔だし外しておこう。
「救急車呼んでくれて、ありがとうな、A」
「どういたしまして。真昼達何してたの？」
修行？と行けば灰塵をはらっておったのじゃ、と傲慢から返事が帰ってきた。
蓋を開け、ペットボトルに口をつければ
「Aには見えないもんなこれ」
普通の人には見えないし、と真昼がそう呟き、むせそうになる。
まず私の存在自体が普通じゃないけど椿の主人だし、見えてるんだよなぁ。
ピコピコ、とケータイがなる。
確認して見れば桜哉からで『早く帰ってこい』と書いてあった。
真昼達はどうやら他の真祖を集めるようで、また護身術について教えて欲しい、と言われた。
入り込む理由も出来た。
どこまで情報収集出来るかな。
私は人知れず笑みを浮かべた。
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作者名：霧島沙羅 | 作成日時：2017年6月2日 14時
