椿の主人は雲の幹部【REBORN！×サーヴァンプ】 (ページ39)

今日:32 hit、昨日:0 hit、合計:64,196 hit

トリップ３２ページ39

お昼すぎ、スズメの鳴き声で目が覚めた。

「おはよう、A」
「お、はよう椿」

広間にいたのは分かってたけどびっくりしたな。
意外と、普通…。やっぱり私の考えは正しかったのかしら…。

「お昼僕達だけなんだ、何食べたい？A」
「んー…なんでもいいかな」
「ならお寿司ね♪」

またか、とは思ったが、どうでもいいか、と思い着替える。

椿と回転寿司に向かう道中、終始無言でいるつもりであったのだが

「昨日はごめんね」

、と椿が急に謝ってきた。

「昨日、帰るの遅くなっちゃったから体、しんどかったでしょう…？」

あ、そっちか、よかった。
ん？よかった、てなんだ、寝たふりしてたのは私じゃん。

「それで重かったのね…大丈夫よ別に」
「そう？ならよかった…。昨日の夜出かける、て言ってたから心配だったんだ。連絡しても電話に出ないし」

本当に肝が冷えたよ、と泣き真似をしながら袖を口元に持っていく椿。

「ごめんね、見るの忘れてたわ。」

確かに言ってた…
やめることにした、ていうの伝えるの忘れてたな

ケータイを確認すれば椿から連絡が来ていた。

18時間で狐になっちゃうのよね確か。

りょ、と今返信すると今なの！？と椿がケータイを見て笑った。

そうこうしている間に寿司屋へとつく。

「いらっしゃいませーっ」

カウンター席へ行き、回ってきた御稲荷さんを色白い手で取る。

ボスと同じ赤い瞳に、私と同じ黒髪…。

「？何？」

もぐもぐと御稲荷さんを食べながら椿が聞いてきた。

「…椿、て…綺麗な顔してるわよね」
「…へ？」
「私椿の顔だけ好きだわ」

そういえば酷くない！？と叫ぶ椿にふふ、と笑みがこぼれる。

やっぱり椿は、私にとって

「A、好きじゃなかった？これ」

とてもとても大切な

「ええ、好きよ、取ってくれてありがとうね、椿」

家族だわ、と心の中で思った。

スクアーロには帰らない、と伝えよう。

私は、椿達と一緒にいたい。

その時の私はそう思っていた。