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『 なっ、ちょ小瀧くんっ、やめや、』
流石の私もこの光景にはあまりの羞恥心で頭がショートしそうになる。
ついさっきまで赤く染っていた人差し指は小瀧くんに侵食される。
唾液が絡みついて、耳を塞ぎたくなるような生々しい音に無意識にも体温があがった。
「 ん、綺麗なった 」
『 〜〜アホ!ペっ、しなさい!』
「 そんな出てへんし大丈夫やろ 」
『 んなわけないやん!!?人の血液平気で飲み込むアホどこにおんねん! 』
「 ここに居んで 」
『 煩い!ドアホ! 』
冷静になった私は彼の腕を解いた瞬間バシン!!!と中々デカめの音で頭を叩けば「 ッいだぁ、?! 」なんて言って頭を抑える。
確かに今のは結構いい音鳴ったな………………
地獄の果てまで反省してください。
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「 ごめんなさい、怪我させて 」
『 最初からこうして欲しかってんけど………… 』
未だ頭を抑え痛がる小瀧くんに救急箱を取って貰い、
それはそれは丁寧に絆創膏を貼ってもらう。
色々と反省しているのか凛々しい眉も今は八の字に垂れ下がっている。
『 ったく人が心配しとる傍らで……………… 』
「 え? 」
『 自覚ないん?さっきまでずっと暗い顔してたよ 』
「 ……………………ごめんなさい 」
『 さっきから謝ってばっかやな…………私が悪いみたいになるやん、』
まさかの当の本人自覚なし。なんか調子狂うなぁ。
さっきも何に対して嫌やって言ったかも分からへんし。
………………一応私なりに気を遣ったつもりやったんやけど。
『 なんかあったん?私で良かったら聞くけど 』
「 っ何もない!Aさんがかわいくてつい爆発してもうた〜 」
『 ………………まあ喋りたくなければ無理に喋ることは無いよ。小瀧くんにも色々考えがあるんやろうしね 』
「 …………………………うん、ごめんAさん。心配かけて 」
『 謝らない。ほらご飯食べるよ 』
小瀧くんにとって私なんか頼りにならんのかもしれへんな。
………………寂しいなんて思ってないから。
"俺のこの醜い気持ちなんて、Aさんだけには知られたくない"
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作者名:むんく 。 | 作成日時:2019年8月15日 15時