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「 は? 」


いち早く反応したのは、目をまん丸にして驚いてる大毅。
私はとりあえず今起きたことを整理することで精一杯。

我に返れば目の前には二ヒヒっと恥ずかしそうにハニカムのんちゃん。




……………………ふぅ、




『 ま、まあ、所詮子供やしぃ? 』

「 いや動揺し過ぎやろ 」



思わず火照る頬を手の甲で挟んだ。
相手は小1やもん。10個くらい歳離れてんねんで、耐性つけな…………




「 なあ、つきあってくれる? 」

『 いや、それはまだ早いんちゃう、 』

「 んへ、ほんまぁ?うれしい〜っ! 」


あかん。かんっぜんに自分の世界入っちゃってるこの子。
………まあそれでも、かわいいから許しちゃうんやけど。

こんなんで動揺しとったら彼氏どころか将来ダメ男に引っかかりそうやしな。




『 まあ、泳ごかのんちゃん! 』

「 え〜、およぐん〜? 」

『 そんな嫌そうな顔しない!!泳ぐの!! 』

「 はぁーいっ 」


まあ若気の至りだかなんだか知らんけど多分今だけのノリで言うただけやと思うしここは上手いこと流しとこか。
小一の時に起こったことなんかそのうち忘れるやろ。



「 のんなっ、ちょっとおよげんねん!
おねえさんみててなっ?? 」

『 お、見てる見てる 』


5秒間くらい水に体を浮かせて、必死に足をバタバタさせるのんちゃんが、あまりに可愛くて少し笑ってしまった。



「 なあっ、どうやった? 」

『 上手やなあのんちゃん。水泳選手なれるんちゃう? 』


プールサイドに顔を出したのんちゃんの頭を優しく撫でると、嬉しそうに頬を緩めた後、不思議そうに私を見つめた。



「 すいえい、せんしゅ………?
よおわからんけど、のんおねえさんになでなでしてもらいたいからもっとがんばるなあ?? 」

『 うんうん、がんばってなぁ〜! 』


はああああかわいい!!!!
小学一年生かわいい!!!なめてた!!!






完璧のんちゃん沼にハマった私の後ろで面白くなさそうにその光景を見守る大毅が目に入る。



『 なんやその顔。微笑ましいやろ? 』

「 別に〜? 」


在り来りな言葉で濁してまた最初の場所に戻っていく大毅。

え、まさか小一相手に嫉妬したん????




『 いや、有り得へん 』


そんなん考える私も大概気持ち悪いな。



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作者名:むんく 。 | 作成日時:2019年8月15日 15時

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