嘘だよ。 #CY (ページ15)

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LIE 15 ページ15

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時間はあっという間に過ぎていき…

CY「次乗るアトラクションがラストかな」

「そうだね」

もう暗くなっていた。

「チャニョルが決めてよ。
　最後に乗りたいもの。」

俺の答えは1つだった。
俺が今日、1番乗りたかった乗り物。

CY「観覧車！！」

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CY「うわぁキレイ。」

観覧車から外を見下ろすと光がとてもキラキラして見えた。
今まで夜景を真剣に見ることなんかなかったけど、
もうこんな景色を見れるのも残りわずかなんだなって思うとより綺麗に見える。

「あっ、そうだ。」

Aは自分のカバンから何かを取り出す。

「ハッピーバースデー！！チャニョル！！」

そしてそれを俺に差し出してきた。

CY「誕生日プレゼント？」

「うん。
　手作りのセーターとマフラーだよ。」

俺は中身を見て思わずにやけた。
Aが俺のために作ってくれてる姿とかを想像して。

CY「すごい！！
　毎日着るわ！！ありがとう！！」

＿きっとこれがAから貰う最後の誕生日プレゼント。

CY「俺さ。彼女と観覧車乗るの夢だったんだよね。」

ドラマや漫画でたくさんこんなシーンを見てきた。
これが憧れだった。

「そうなの？また今度乗りに来ようよ。」

Aがそう言う。

CY「…っ」

思わず俺は言葉を詰まらせた。

＿＿＿＿＿だって、もうAと遊園地に来る未来は来ないだろうから。

「チャニョル、どうし…

俺はAが何かを言い終える前にAの唇を塞いだ。

そして唇が離すと
俺の目には涙がたまっていた。

「何で泣いてるの？」

CY「泣いてない。
　ただ目がかゆくなっただけだよ。」

＿泣いちゃダメだ。こらえろ。
　自分にそう言い聞かせる。
　Aの前では最後まで"いつもの明るいチャニョル"でいなくちゃ。