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11月も、もうすぐ終わり。
あれから半年が経とうとしている。
季節は、もう冬。
ナナ「A〜、今日一緒に帰らない?
私、今日部活休みなの!!!!」
放課後。親友のナナが一緒に帰ろうと誘ってきた。
ナナはテニス部に入っていて、帰宅部の私とはいつも帰りの時間が違う。
「あ……ごめん。
帰りはソクジン先輩とって決めてるから……」
するとナナはニコニコ笑う。
ナナ「そっか!!!!全然、大丈夫!!!!
やっぱりソクジン先輩とAはお似合いだね〜」
「いやいや、いわゆる契約カップルだから。
それにいつも帰り道しか話さないし……」
ナナ「絶対、本当に付き合ったらお似合いなのに〜〜
じゃあね、A。」
「うん、また明日ね。」
私とナナは別れた。
あの日、
"僕たち、カップルのフリしない?"
というソクジン先輩の言葉に思わず頷いてしまった私。
それから"契約カップル"となった。
とは言え、あくまでも私たちを追いかけてくる熱狂的なファンたちを静まらせるのが目的であって
それ以上のこともそれ以下のことも私たちは求めていなかった。
だから、"いつも一緒にいるのもカップルじゃないのに負担だし、帰りだけ一緒に帰ろうか?"
ということになり、たまたま家の方向も同じだったので下校のときだけ一緒にいる。
周りの人たちはみんな、私とソクジン先輩が本当に付き合っていると思っているけど
親友のナナだけは私たちが"契約カップル"であることを知っている。
さあ、ソクジン先輩のところに行こう。
私が2年生の教室のほうへ向かい始めたとき。
JN「Aちゃん!!」
「ソクジン先輩!!」
どうやらソクジン先輩のほうが先に
1年生の教室のほうへ来てくれたようだ。
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作者名:へばるぎ。 | 作成日時:2017年12月3日 0時