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ソクジン先輩に手を掴まれて私たちは走った。
そしてたどり着いたのは
「先輩……！？ここって立ち入り禁止じゃ……」
JN「もう……ここしかないよ…。大丈夫。」
そこは屋上だった。
うちの学校の屋上は立ち入り禁止になっている。(なら何故作ったのか謎だが…)
ソクジン先輩は屋上のドアを開いた。
そして私たちは外に出る。
JN「流石にここまでは来ないでしょ。」
「そうですね……っ」
私は息切れしていた。
ソクジン先輩がかなりガチで走るから置いて行かれないようにするのに必死だった。
JN「あ。ごめんね？
急に手掴んだりして……
しかも、こんなところまで来ちゃったし…」
ソクジン先輩は私の手を離す。
「いえいえ……
どっちにしろ、私は逃げなきゃいけませんでしたし……」
ソクジン先輩は周りをキョロキョロ見渡し、あるものを見つける。
JN「あそこにベンチあるから座ろうか？」
「………はい。」
私とソクジン先輩はベンチに座る。
JN「Aちゃん……だよね？」
「はい。……ソクジン先輩ですよね？」
ソクジン先輩は"学校1モテている男子"。
もちろん、私だってソクジン先輩のことは知っている。
JN「うん。何気話したことなかったよね。俺ら。
ほら、"学校1"？同士なのに……(笑)」
「あぁ、そうですね(笑)」
ソクジン先輩は笑う。
ソクジン先輩の笑顔は柔らかかった。
JN「お互いに大変だよね。
こうやって逃げるのも……不本意なんだけどねぇ…」
「ですよね…。逃げたいわけじゃないんですよ。
でも1人に優しくしちゃったら、他の人にも同じように接していかないといけないじゃないですか？
それってキツイですよね……
こんな話、友達には"調子のってる"って言われそうで言えないですけど………」
JN「分かるよ、その気持ち。
僕たち、変にお人好しなのかもね……(笑)」
お互い同じような立場だからかソクジン先輩とは話が合うし
ソクジン先輩とのこの空気間は落ち着く。
初めて話したはずなのに……
JN「Aちゃん…？」
「はい？何ですか？」
JN「もし良ければなんだけど
契約を結ばない？
僕たち、カップルのフリしない？」
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作者名：へばるぎ。
| 作成日時：2017年12月3日 0時
