君のいない夏。 -EXO短編集- (ページ6)

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『チャニョル…私…

　ベクのことが好きだった。』

好きだったんだよ。
ベクがいるときはこんな気持ち気付かなかった。
なのに…

『失ってからこんなに大切な人だって気付くなんて…』

チャニョルが私のことを抱きしめた。

CY「泣け…我慢しないで泣けよ。」

私は大泣きした。

すると

ドーン

急に打ち上げ花火の音が聞こえた。

CY「この辺で夏の終わりに花火大会なんてあったっけ？」

『ない…。』

ない。ないよ。
これは…

"俺も夏には花火をしてAを思い出すよ。"

『ベクだ…。ベクもちゃんと見てたんだよ。』

CY「ベクカッコいいな。」

綺麗な花火だった。

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ちょっとしてからチャニョルが口を開いた。

CY「俺。ベクは死んだと思ってた。」

『うん。』

CY「でも違った。
　ベクが前に言ってた。

　人が本当に死ぬのは
　自分を思ってくれる人が誰もいなくなったときだって。」

小説家を目指してるだけあるな。
という深いことをベクはいう。

CY「俺らがこうやってベクのことを覚えてる。
　まだベクは生きてる。」

『うん。そうだね。』

きっとすぐには立ち直れないけど
ちゃんとベクが見守ってね。

私はちゃんと前へ進むから。

君のいない夏なんかじゃない。
いつもベクは側にいる。

fin

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Happy Birthday Dear.H