● ページ25
.
『ねぇ隆ちゃん？星が見たいなぁ』
僕の腕の中で泣き止んだ君が言う
｢星？｣
『そ。今日なぁ流星群なんやて』
流星群…
流星群て流れ星ってことやんなぁ
｢センセにええか確認してくるわぁ｣
『ん、ありがとう』
名残惜しく章ちゃんから離れて
ナースセンターに行く
少しお待ちくださいと言われて
数分待つと
屋上からならいいとお許しを得た。
｢章ちゃん、お待たせ〜｣
章ちゃんの待つ病室に戻ると
スマホから顔を上げて『おかえり』って微笑む
｢屋上からならええって｣
『ほんまぁ？特等席やなぁ』
『あ、外雨やんどった？』
｢おん、夕焼け綺麗かったで？｣
『よかったぁ』って微笑む章ちゃんのベッドに腰掛けて膝の間に挟んで後ろから抱きしめる
首筋に顔を埋めると
くすぐったそうに身をよじった
『隆ちゃんこしょばい』
｢ふふ、流星群までまだ時間あるから｣
.
0時をまわって
静かに病室をでる
歩けないわけやないけど
一応危ないからといって乗せた
章ちゃんの車椅子を押して
エレベーターに乗った。
.
屋上に出ると
都会とは思えないほど
綺麗な星空
｢わぁぁぁ…めっちゃ綺麗｣
『…ほんまやねぇ』
2人とも圧倒されて
声も出ないまま空を見上げていた
『…1番星ってアレかなぁ』
一際輝く星を章ちゃんが指さす
｢さぁ…でも1番ピカピカしてはる｣
『せやね』って微笑んでは
またお互い口を閉ざす
『僕も、星になるんかなぁ』
ポツリと発した言葉は
静かな声やった
｢……｣
『…でも星になったら
隆ちゃんのことずっと見てられるなぁ』
『それはそれで幸せやなぁ』って
星を見ながら少し微笑む章ちゃんの目には
涙が溜まっている
｢章ちゃんは星っていうより月ってかんじやなぁ｣
『え〜？』
｢なんか暖かくて
儚くて
でも夜空を照らしてくれる…
そんな月。｣
『じゃあ、隆ちゃんは太陽やねぇ
いつでも明るくて
熱くて
…月の僕が輝くために
いつでも支えてくれる太陽。』
空を見上げたまま話す章ちゃんの横顔を見つめると
溜まっていたモノが
頬を伝う
その背景には
儚く星が流れていた
.
.
どうかお願い、
.
章ちゃんと、少しでも長く…
一緒に…。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 251人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちぱみぃ(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいお言葉まで(;_;)本当に嬉しいです！これからも是非読んでいただけると幸いです！ (2019年9月24日 22時) (
レス) id: fcac1e0faf (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - お疲れさまでした！読み始めたのは最近だったのですが、一気に読み進めて、今日最後の更新を読んで…涙が止まりません。山田の2人とても素敵です。またお話楽しみにしています。 (2019年9月24日 14時) (レス) id: ad46af1069 (このIDを非表示/違反報告)
ちぱみぃ(プロフ) - まんぼす 。さん» 読んでくださってありがとうございました(;_;) (2019年9月21日 23時) (レス) id: fcac1e0faf (このIDを非表示/違反報告)
まんぼす 。(プロフ) - 今一気読みし終えたとこですが、最後で涙が溢れました…心から愛し合う山田がとても素敵でした、無事完結お疲れ様です…！ (2019年9月21日 1時) (レス) id: 773e3643d9 (このIDを非表示/違反報告)
黒雪アリス(プロフ) - 更新お願いします！ (2018年4月22日 4時) (レス) id: 38a8dac152 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちぱみぃ | 作成日時：2017年6月5日 10時
