九時過ぎ�� ページ9
｢今日こそ俺はA先輩とお風呂に入るんですよ〜っ……！邪魔しないでください仁王先輩ーっ！｣
｢ハイハイ｣
駄々をこねる赤也を今日も仁王が引き摺っていく。綾瀬はその様を苦笑して見ながら手を振った。
今日分の活動内容を書き終われば、ふぁあと欠伸を噛み殺す。食事はペンションのスタッフが作ると言ってもそれ以外にも仕事は多く、それになんだか申し訳なくて朝と昼の食事はスタッフと一緒に手伝ったりしていた。朝早くから手伝っていたので少し眠くなってしまった。
｢お疲れか｣
｢真田くん｣
｢眠そうだな｣
｢君もね｣
この時間にはいつも寝てるんだろ？ともう一度欠伸をした綾瀬が問いかける。時刻は九時を過ぎたあたりだ。
真田はこくりと頷いて、綾瀬の前に座った。
｢今まで自主練？｣
｢あぁ｣
｢凄いね｣
｢折角テニスに集中出来るからな、やって損はないと｣
くわぁと真田も欠伸をした。
｢綾瀬はもう終わったのか？｣
｢うん、あとはこの四日間で見たみんなの様子で柳くん達と初戦の試合メンバーを決めるくらいかな｣
幸村くんをどうするかが鬼門かもね。綾瀬はノートをピラピラめくりながらそう話す。真田はその指の動きを見つめて難しい顔をした。
｢真田くんは大丈夫になった？｣
｢ん？｣
｢だって君、俺がテニス部に来た時なんて、ずっと思い詰めたみたいな顔してたじゃない。ずっと気になってたんだ｣
平気になったかい？なんて聞くものだから、真田は顔面でボールをキャッチしたあの日が、初めて彼を好意的に見てしまった日だったと思い出した。
｢勿論だ、お前が来てくれたからな｣
ニヤリと笑う。少しくらい素直になっても良いだろう。だって俺はコイツに恋をしてしまっているのだから。あの日言われた｢良かったね、俺が来て｣の返答に今更返事をしたのだ。
あの時の綾瀬は、俺の｢俺の事が嫌いか？｣の問いに、嫌いになるほど君のことを知らない。と答えていたが、今の綾瀬は俺の事をどう思っているのか。それがずっと気になって仕方がなかった。
でも、まぁ、合宿の帰りバスで｢俺はそのままの真田くんが好きだよ｣と言った言葉を懇切丁寧に心の宝箱の中にそっと隠し、その言葉を拠り所にしているのだから、やはり重症ではあるのだが。
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墺士(プロフ) - ふれあさん» コメントありがとうございます！ゆっくり更新ですが、気ままにお待ちください！ (5月1日 18時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
ふれあ(プロフ) - 毎日の楽しみになってます！更新大変でしょうが頑張ってください！待ってます(*^^*) (4月11日 3時) (レス) id: eb7563639c (このIDを非表示/違反報告)
墺士(プロフ) - ぱーぷる姫さん» コメントありがとうございます！！続き投稿遅くなっておりますが気長にお待ちください😣 (2月20日 22時) (レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - 全部一気に1日で読んでしまいました。続きを心の底からお待ちしてます！ (2月15日 20時) (レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
墺士(プロフ) - ゆーき。さん» 挨拶ありがとうございます。あけましておめでとうございます。私の読者の皆様には道を踏み外してほしく無く、意見を出させて頂きました。特に誹謗中傷があったわけではありませんので深く考えず、このまま応援してくださると嬉しいです😊♥️ (1月15日 17時) (レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2024年1月6日 19時
