純粋な気持ち ページ2
｢だいたい、全国三連覇を掲げそれに向かってる姿は全員カッコイイよ…。羨ましいくらい。俺は…そんなんじゃないから｣
そんな大層な夢を掲げたことがあっただろうか、夢に真っ直ぐに突き進んだことがあっただろうか。
自分は逃げてばかりだ。ここに来たのだって、性別を偽っているのだって。逃げと言わずになんというのだろう。心底自分が嫌になった。
｢何言ってんのさ、もう綾瀬も全国三連覇の夢に向かう大事な仲間だよ。違うのかい？｣
てっきりそうだと思っていたんだけど、と言った幸村の言葉に綾瀬は思わず瞠目した。
｢俺達だけの夢じゃない、綾瀬、君の夢でもあるじゃないか｣
｢そうだろう？｣穏やかな顔でそういった幸村が綾瀬の髪をさらりと払う。
だって、仲間じゃないか。そう受けいれてもらえた気がした。
誰かに受け入れてもらいたかったのだ、認めて欲しかった。これは自分が思っているだけではダメで、誰かが認めてやっと形になるものである。
だって自分の根元は女という性なのだ、この場にいるには異質でずっとみんなを騙し続けている。
そうだったとしても、綾瀬はこのままの自分で仲間と言われたかったし、言いたかったのだ。
｢そっか…そうだよね。ふふっ俺、みんなのこと好きだなぁ｣
男に生まれてくれば良かった。
純粋な気持ちがぽろりと溢れた。自分の性に嘆いたことは無いが、これほどまでにこの居場所が心地よいので、ついついそんなことを心の中で呟いてしまっていた。
｢それで？アイツらのことはどう思ってる？それってどういう好き？｣
｢え？｣
修学旅行の就寝時間での恋バナだとでも言うのか、綾瀬はランランとした目の幸村に詰め寄られて体を仰け反らせた。
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墺士(プロフ) - ふれあさん» コメントありがとうございます！ゆっくり更新ですが、気ままにお待ちください！ (5月1日 18時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
ふれあ(プロフ) - 毎日の楽しみになってます！更新大変でしょうが頑張ってください！待ってます(*^^*) (4月11日 3時) (レス) id: eb7563639c (このIDを非表示/違反報告)
墺士(プロフ) - ぱーぷる姫さん» コメントありがとうございます！！続き投稿遅くなっておりますが気長にお待ちください😣 (2月20日 22時) (レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - 全部一気に1日で読んでしまいました。続きを心の底からお待ちしてます！ (2月15日 20時) (レス) id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
墺士(プロフ) - ゆーき。さん» 挨拶ありがとうございます。あけましておめでとうございます。私の読者の皆様には道を踏み外してほしく無く、意見を出させて頂きました。特に誹謗中傷があったわけではありませんので深く考えず、このまま応援してくださると嬉しいです😊♥️ (1月15日 17時) (レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2024年1月6日 19時
