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｢同じ顔を持つ三郎に噛み付いちゃった｣
五年が一斉に雷蔵に向いた。
驚いた雷蔵は自分に集中した視線を振り払うように凪彦の方へ顔を向ける。凪彦も雷蔵へ視線を送っていてその目は獲物を狙っているかのように瞳孔が開いていた。
｢雷蔵先輩…｣
熱の篭った声だ。凪彦は雷蔵の手をそっと取った。
｢僕が好きなのは…雷蔵先輩です｣
雷蔵はカッと顔を赤く染めた。苦手なのだ、凪彦の顔が。
流石アイドル学年というか綺麗すぎて近づけられるとドキドキしてしまうのだ。
｢三郎なんかじゃなく｣
｢えぅ……｣
雷蔵は脳内がスパークして口をパクパクさせる。
聞き耳を立てていた四年もまさかのカミングアウトに全員顔を見合わせて驚いた顔をする。
だって先程まで一緒に食事を取っていたと思えば、五年に近づき何故か鉢屋先輩と言い合いを始め、挙句の果てには不破先輩を口説き始めたのだから。隣の机に着いている二年生の池田三郎次も痴話喧嘩だ痴話喧嘩だ。とコソコソみんなで話している。
｢な！なんて事言うんだ！じゃあ傷物になった私のケツはどう落とし前つけてくれるんだ！｣
売り言葉に買い言葉なのか、このまま凪彦に主導権を握らせまいと三郎は雷蔵に魔の手が伸びないように大声で叱責した。三郎の声に遠くに居た六年もピクリと反応を示す。
｢落とし前って……はぁ、あんなに
凪彦は痛客嬢を相手しているホストのような冷たさで心底嫌そうに吐き捨てる。
周りの五年にはそれが演技だなんて思えなかった、嘘だと分かっている三郎でさえその瞳の冷たさに思わずたじろいだ。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
