2-㊽ ページ48
｢タカ丸もよくマコを守れたなエライエライ｣
えへへ〜とタカ丸はいつものように笑うと頭を差し出してきた。凪彦はその頭を乱暴に撫でる。
｢さ、今度は店内で食べよう｣
そう言うと、藤内と数馬の腰に手を添えて、エスコートして店内の空いている椅子に座らせ、近くでしどろもどろしていた店員から自分達が頼んでいた団子たちを受け取った。
そこからは、男の子なんだから自分で太刀打ちできるようになれやら、タカ丸にこの実習の判断の仕方やら、たわいも無い話をしてタカ丸達と別れると、また三人で商店街を巡る。
先程と違って特に変わったことも無く、組紐や根付けを購入して実習の時間が終わった。
帰り道。日も傾き、忍術学園の瓦屋根が見え始めて、凪彦は数メートル先の三木ヱ門と三之助の後ろ姿を眺めながら、ソワソワしている二人に声をかける。
｢まぁ、お前達は合格だな。多少怪しい部分もあったが、これくらいは大目に見よう｣
｢え！待ってください。まだ課題は終えてません！｣
｢なに！？奢ってもやったし、ナンパもされた。お嬢ちゃんなんて腐る程言われたし、根付けだって割引にして貰えたのに？お前たちの課題そんなに難しいのにしたのか？｣
藤内の言葉に凪彦は驚いた声を出して目を見開く。数馬と藤内は足を止め、その流れで凪彦も二人より一歩前に出たまま足を止め、二人へ振り返る。
｢そんなに難しいことじゃないよ？凪兄｣
藤内と数馬は凪彦の着物の両袖をグイッと引いた。
何か言いたそうに顔を見つめてくるので、凪彦は、なんだ？と顔を近づけて耳を傾けた。
二人の顔が近づいて、凪彦の両頬へ唇が触れた。ちゅっと可愛いリップ音が耳元で鳴る。
｢え？｣
凪彦の頬へ、朱と桃の紅の跡が付く。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
