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｢べ、別にその設定で構わないけれど…その、君達二人が俺に恋慕しているって設定必要なのか？｣
｢必要ですよ〜！だってそうした方が俺たちが凪彦先輩と仲睦まじく並んで歩いてる理由になるじゃないですか！数馬と俺で凪彦先輩を取り合いしているんです！！｣
｢そうですよ！僕と藤内のどっちかと最終的に夫婦になるんですから！｣
｢はあ…｣
二人はニコニコ笑って顔を見合せている。
結局、決まった設定としては凪彦とカズミ、トウコは歳の離れた幼なじみで二人は凪彦のことを兄のように慕っている。
且つお互い凪彦に恋をしているので、どちらが娶ってもらえるのか競走中という設定だ。
片や、さすらいの剣豪である凪彦は二人のことを妹のように思っていて、町へ帰ってきた時には彼女らと街歩きに付き合ってやっている。それ以外はこれといった設定は無し。
最後に藤内と数馬の二人でコソコソと目標課題を決めてから小松田さんに外出届けを出し出門表にサインする。
｢小松田さん、今日は京の町に行きますよ｣
｢えぇ！わ〜楽しんでください！｣
｢ハイ、もしタイミングが合えば優作さんにも会っていきますね｣
｢いいなぁ僕も久しぶりにお兄ちゃんに会いたいなぁ｣
｢ははは、俺が伝えておきますね｣
門からでた凪彦は、数馬と藤内に話しかける。
｢カズミ、トウコ、私の事は門からでたらどんな時でも凪と呼んでくれ｣
｢わかりました！｣
｢理由があるんですか？｣
｢忍者だからね、あまり名前は知られたくない｣
微笑んだ凪彦は二人と並んで｢さて、行こうか｣と京の町の方へ向かって歩いた。
数十分歩いて京に着いた。もちろん何をするか決めていないので二人の自主性に任せなければいけない。そういう実習なのだ。二人は立ち止まって顔を見合せる。
｢どうしようかカズミ？｣
｢とりあえずお店を見て回るでいいんじゃないかな？｣
｢そうだね、それじゃあ行きましょう｣
｢｢凪お兄ちゃん！！｣｣
お兄ちゃん！？
そうか、俺はこの二人の兄的な存在だったな。と一瞬驚いたが納得する。
｢兄ができた時の予習です！｣
｢うーん、兄ができることってそんなに無いと思うけどな…｣
｢何があるか分かりませんから〜｣
小松田くんのお兄ちゃんという言葉に感化されたらしい二人はその後も凪彦をお兄ちゃんと呼び、結果的に凪とはあまり呼ばなくなってしまった。
｢これじゃあ兄妹みたいじゃないか……｣
ごちゃごちゃしてしまった設定に頭を悩ませて小さく呟く。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
