2-㉗ ページ27
｢凪彦…なぜ着流しなのだ？｣
｢可愛らしい、三年生の護衛だろう？しかも俺は二人も。農民の格好じゃ気軽に刀を持てないからなぁ、それに着流しは他にも使い勝手がいい｣
凪彦はニヤリと口角を上げる。淡めの色の着流しを着た凪彦は帯の左側に打刀を差してみんなの元へ合流した。
｢……またお前変なことしないだろうな？｣
｢まったく、失礼だな。いつ俺が変なことしたって言うんだよ｣
｢……いつもでは無いか｣
はぁ、と滝夜叉丸がため息を零す。
少し待てば町娘の格好をした三年生が正門前にやってきた。それぞれ四年が担当の子達を呼び今日は何をするのかを説明する。
凪彦は、は組の三反田数馬と浦風藤内の元へ行き女装実習の概要を説明し始めた。
｢あー………伝子さんから多少は聞いていると思うが、今回は四年と三年ペアで実習を行う。四年の人数が足りなかったから君たち二人は俺と組むことになった。さて今回我々四年生は君たちの手伝いをしながら女装実習としての合否も決定する。ぶっちゃけて言えば四年生を攻略しさえすれば合格できるって言う結構簡単な実習だよ｣
｢あの、具体的な目標などはないんでしょうか？｣
手をおずおずと上げた藤内が聞いた。
｢うん。特に無い。いつも言われているだろう事を守れさえすればいい。そうだな〜…でも目的が無いと評価もし辛いしな。いい質問だトウコ。じゃあ後で自分たちの中でこれは絶対にやる、という課題を決めてくれ、女装実習ならではの課題にすること｣
｢｢ハイ！｣｣
｢実習としてこの四時間でのメインは、君たちは女装だと人にバレない、忍者とバレない、女性としての立ち振る舞い。それさえ出来れば合格ライン。分かったかな？｣
｢｢ハイ！｣｣
｢よし、それで今から必要になることはというと、俺たちの関係性を考えることだ｣
｢関係性？｣
｢あぁ、三人一緒にいたとして、町の人からはどういう関係なんだろうか？という疑問が出てくるとする。ここでキチンと設定を練っていればアタフタする時間も減る上にコチラも困らなくてすむ。他のチームは男女で別れてるからなぁ。恋人でも許嫁でも夫婦でも兄妹でもいけるのだけれど俺たちは顔の似ていない三人だからな…流石に兄妹は難しいだろう？｣
｢なるほど！｣
三人が設定を練っている間に他のチームは続々と町へ向かって歩いて行く。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
