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｢なんですか。言っときますけどね、勝手に恐車の術に引っかかったのは貴方たちじゃないですか｣
彦四郎を胸元で抱きしめたまま凪彦は嘲て笑う。その様子に三郎はカチンときて声を張り上げた。
｢人に！罪を！擦り付けるな！！！｣
げ、ヤバっ。凪彦は焦った。まさかこれほどまでに上手くいくとは…逆に上手く行きすぎてどう対処すればいいか分からない。さすがにあの鉢屋三郎という人間には怒車の術はかからないだろうと思っていたのだがこと不破雷蔵のことになるとそうもいかないらしい。
冷や汗をかいた凪彦はぎゅっと彦四郎の忍装束を握って、目だけで何か無いかと辺りを見る。
離れた席からコチラを鑑賞している六年食満留三郎と目が合った。
｢け、食満先輩！！｣
留三郎は急に名前を呼ばれて目を瞬かせる。
｢昨日鉢屋先輩が潮江先輩に食満先輩は貰い型不運のくそざこ野郎って言って潮江先輩にゴマすってました！｣
｢なにぃ！？勝負だぁー！鉢屋！！｣
｢げぇー！またかよ！｣
文次郎の名前を出されたら頭に血が上る留三郎は鉄双節棍を懐から取りだして三郎の前に躍り出た。
｢鉢屋〜よく言うじゃないか、その考え根本的に変えてやるよ｣
｢食満先輩〜私はそんなこと思ってないですってぇ……｣
三郎はほげげ〜と思いながら困ったふうに眉を下げて笑う。
｢待って留三郎。鉢屋、ソレ手当しなきゃ。この後保健室に来てね。勝負はその後でもできるでしょ｣
先程の留三郎への貰い型不運という言葉にショックを受けているのか、少し悲しそうな顔をした伊作が留三郎の肩に手を置いて制止する。
あちゃ〜これ痛いでしょ。伊作は困り眉で微笑む。
｢西園寺、あんまり人を噛んじゃダメだよ｣
そう言われて凪彦はべっと小さな舌を出した。
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墺士(プロフ) - 夜ながながさん» コメントありがとうございます！応援よろしくお願いします🤍 (12月11日 13時) (
レス) id: 6957722078 (このIDを非表示/違反報告)
夜ながなが(プロフ) - 続編おめでとうございます！そしてありがとうございます！とても大好きな作品です🫶🏻💖これからも応援しています！ (12月11日 12時) (レス) id: ebecf52502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：墺士 | 作成日時：2023年12月11日 10時
