また振られたんだって。【HQ】 (ページ10)

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インハイ予選まで、もう2週間を切っている。焦りが積もっていた。
去年の冬のウィンターカップでは県予選決勝で敗れ、本戦に進むことができなかったためか、敗北という単語がふとした時頭をよぎってしまう。
その意識を払拭しようと、いつも以上に自主練に打ち込んでいた。おそらく、オーバーワークぎりぎりだろう。自分でも分かっていたが、練習せずにはいられなかった。
数分前までは居たであろうメンバーも切り上げ、体育館には私だけだった。
一心不乱にハンドリングを続ける。もっと速く。もっと巧妙に。そう思えば思うほど動きは雑になっていき、ついにはボールが手からこぼれ落ちた。
また１つ焦りが積もり、無意識のうちに手のひらを痛いくらいに握っていた。

「Aちゃん？」

その聞き慣れた声に、我に帰り、手のひらから力が抜けていった。

『侑くん。部活上がり？』

「部活終わって自主練しとった！せやけど、調子悪かった。全然上手くいかへん。」

あの侑くんでも調子が悪い時もあるのか、と少しだけ驚き、安堵感も覚えた。

「Aちゃんも自主練やろ？でも、そろそろ上がらんとまずいで。最終下校そろそろやし。」

時計を見ると、最終下校5分前でいつもより30分も長く自主練をしていたことに驚いた。

『ほんとだ、早く上がらないとね。教えてくれてありがとう。また、明日ね侑くん。』

片付けをしようとボールを拾い上げようとすると、侑くんがそれを奪うかのように拾い上げ、ボールカゴの中へ投げ入れた。

「俺にも手伝わして。片付け終わったら、一緒帰ろう。」

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私自身、バスケに関する知識がないため、分かりにくい表現があるかもしれません。寛大な目で見ていただけますと幸いです。
しかし、作品の中にバスケ関連で矛盾が生じていれば、コメントで指摘していただけると嬉しいです。