溺愛 2【YG】 (ページ35)

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離陸してから少ししてCAさんがコーヒーを持って来てくれた。

ここから14時間のフライト。

向こうに着いたら23時、そのままホテルに行って、翌日のお昼前から皆は会場に移動してリハをやる。

皆がリハをしてる間、私とユリはユンギが用意してくれたホテルのラウンジでランチする。

皆が頑張ってる時に気が引けるけど、実際、私達が必要になるのはその次の日から。

本当だったら前日のリハから付くはずなのに今回は段取り上外された。

それはメイクさんも同じで、メイクさん達は1日遅れで到着する。

絶対私達の予定をユンギ達がゴリ押しして同じにしたな…と、ユリと話してたけど笑

それでも私はユンギと一緒に移動出来る事に安心してる。

ちょっと頼り過ぎかな…

チラッとユンギを見ると、丁度パソコンを開いたところで…

『仕事？』

「ちょっとだけな。すぐ終わるから映画見ようぜ。お前、どうせ寝ないつもりだろ？」

『あ、うん。でもユンギは明日リハなんだから寝ないと』

「ホテル着いたら寝るし、今は良い。10分で終わらせるからちょっと待って」

『ん。ありがと』

10分で終わらせると言ってまたすぐにパソコンに向かったユンギは、

側を通ったCAさんにブランケットを頼んでくれて、" 身体冷やすなよ " と、私の足を撫でてまたパソコンを叩き始めた。

最近ますますユンギの心配性が増した気がする。

まぁ私がそうさせちゃってるんだけど…

私はユンギの楽な様に気を回せてあげられてるんだろうか…

出来てなくてもユンギは絶対私を責めたりしないし、何も言わない。

だから余計に甘えてばかりじゃダメなんだよね。

本来、私がユンギ達を支えないといけないんだから。

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「ん、終わった。何観る？…あ、これは？」

『あ、それ懐かしいね。』

本当に10分でパソコンを閉じたユンギは私のブランケットを掛け直しながら、目の前の画面を操作した。

掛け直してくれたユンギの左手はそのまま私の太腿に置かれていて、トントンとリズム良く叩く。

子供をあやす様なそれにだんだん瞼が重くなってしまう。

『…寝かしつけようとしてる？』

「してねぇよ笑でも寝そうなら寝ろよ？」