紅さすライフ2 (ページ1)

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とは言ったものの、

『あの、もう一度お名前いいですか？』

「「………」」

『お名前………』

ザワザワ

お、きた

「アキラさん！今度の美容イベントの対談に推薦したい人がいるんです。この人なんですけどZ世代のメンズメイクの当事者でイベントにぴったりなんです！」

そう、本来の目的は社内に入って対談相手として直談判すること。

『ちょっと、、面接に来たんじゃ！！雅「あの、少しでいいのでお時間下さい！お願いします！」

「私たちメンズコスメのブランドを立ち上げたばかりなんですけど、実は…」

というと呆れたように去っていこうとするアキラさん

「ちょっと待ってください！」

図々しいのは姉譲りだ、今活かさないでどうする

「この人は人の人生を眩しくさせる程の力があります！メイクをすると強くなれるっていうのを教えてくれたのも彼で…きっと、メイクに興味はあるけど1歩を踏み出せない男の子って沢山いて、彼、北条雅人ならもっとたくさんの男の子達を無敵にできるはずなんです。だから！『いい加減にしてください！』

ア「5分。」

「え？」

ア「5分で俺の気分をあげられる？……自信ないの？」

雅「分かりました。僕にアキラさんをメイクさせて下さい。」

その言葉でメイク室へ移動し目の前には小宮山アキラと北条雅人。

制限時間はたったの5分。

あの憧れの人を目の前に雅人くん絶対緊張するよね…

でも、どこか表情は決意した力強い表情で

雅「始めます。」

そうして小宮山アキラvs北条雅人の試合が始まった。

迷わずに化粧品を次々と手に取り、小宮山アキラを仕上げていく。

制限時間2分過ぎたあたりで眉毛・アイメイクを終え、鏡で確認。

雅人くんなら大丈夫。

そう思い頷くと、雅人くんも頷く。

そして、その後も順調にチーク、そしてpazapaのリップを塗り、5分ちょうど経った時

雅「いつもはモノトーンコーデで独立しているアキラさんは今日は主役にしたくて華やかなメイクにしてみました。」

ア「……………」

何も言わず自分の顔見つめるアキラさん

雅「あ、あの、、、気に、いらなかったですか？」

ア「こんな感じだった。俺たちの仕事って、いつも人を綺麗にすることばかりで自分のことまで手が回らなかったから。久しぶりに人にメイクしてもらって思い出した。この感じ。」

ということは……

ア「OK。きめた。」