▼Story-78 ページ30
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鬱血痕に沿わせた包丁が、少し肌の奥へ進む。
同時につたり落ちる赤は、両親を亡くした日を、
慧の腕が動かなくなった日を、思い出させる。
反射的に光の方を向くが、口を真一文字に
固く結んだままで、ギュッと耐えている。
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そうだ、みんなもう前を向いて進んでるんだ
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「けい。」
慧「っ、...なに、」
「今までの俺達のお前への態度は消えるもの
じゃないし、消せるものでもない。
真犯人分かってからやっとかよ、って思うけど
本当に悪かったと思ってる。
ごめん。
本当にごめん。
でもさ、こんな俺らが言えることじゃないけど、
なんで犯人分かったからって死ぬ必要があんだよ。
命、大事にしろよッ!!
お前、記憶戻ったんだろ?
父さんと母さんを目の前で亡くした日のこと
忘れてねえだろうな!?
辛いからって、全部を全部忘れていいわけじゃない。
なんで、2人の分まで生きねぇんだよ!
なんで、死のうとすんだよ!
もう、昔の俺らに戻ろう..?」
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包丁が、カランと音を立てて床に落ちる。
まるでそれは、今まで慧が背負ってた不安、恐怖、過去の重い鎧を脱いだ音のようで。
崩れ落ちるようにして床に倒れた慧に
急いで駆け寄ると、ほろりと1粒の涙を流して
眠るように意識を失っていた。
ーーー×ーーー×ーーー×ーーー
爆更新でした。
区切りがいいのでここまでです。
あとのくだりはこれから考えまーす
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#...あんこ...#(プロフ) - 新作待ってます!! (2017年8月5日 18時) (レス) id: 7b1cda35fc (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - 更新ありがとうございます。めっっちゃ嬉しいです!!!!! (2017年6月14日 22時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
白米慧(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからも自分のペースで更新して下さい!応援しています! (2017年6月11日 23時) (レス) id: 720db1ac94 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - この話大好きです!ゆっくり更新していってください! (2017年6月2日 9時) (レス) id: c29368726e (このIDを非表示/違反報告)
NMダイキング担 - このお話大好きです!焦らずに自分のペースで更新してください。 (2017年4月30日 21時) (レス) id: 238f9174c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜夜兎。 | 作成日時:2017年3月8日 16時