”強”テルくん教信者【花沢輝気】 (ページ40)

今日:6 hit、昨日:5 hit、合計:7,563 hit

40.現地調達ページ40

「ここからは時間との勝負だ。別々に弟くんを探そう。僕は右を行く影山くんは真ん中、Aは今来た道を戻って弟くんとのすれ違いの線をたどってくれ」

『えぇ！？テルくんと一緒じゃないの！？』

「だって一緒だと僕のことはなさないだろ」

『さすがに真面目にやるよォ、』

「っ」

「げ」

「あ」

『ん？』

コツコツと音がして前の道から人がでてきた。

「やべぇぞ？いきなり中ボス登場かよ…」

「また会ったなぁ、あんなにボコったのにまぁ元気そうでなによりだ」

鶏みたいな頭にタンクトップ一昔前のヤンキーみたいな格好。それなりに良い超能力の使い手のようだ。

「今度はちゃんと殺してやるよ。本気でな」

凄い怖い顔に怖い声だ。チビりそう。

「2人で1気にフルパワーでぶつけよう！！えっ」

テルくんが叫ぶとモブくんがテルくんの目の前に手を出して静止をした。

「今、余裕が無いんだ」

「余裕が無いぃ？おいおいスタミナを温存しておきたいって話しかぁ？俺を前にして？」

突然大声で笑い出した。でも目が血走っていてシワが凄い。絶対に100%怒っている。

「クソガキがぁあ！！！！」

すると次の瞬間笑いが一気に消えて腕に超能力をまとってこっちに走ってきた。

「来た！！」

『顔怖っ』

モブくんが無言で強面の人の目の前に歩き出してこっちに走ってきた強面の人を金縛りで止めた。

「なっなんだ！！動かっない…！！」

次の瞬間モブくんの腕から超能力が放たれて強面の人がバネが着いているかのように狭い道にボコボコと打ち付けられ始めた。

悲鳴と物が壊れる大きな音ボコボコに穴が空いた道。
そして最後に頭から強面の人が天井に突き刺さって終わった。

強面の人が履いていたブーツがポトンと地面に落ちた。

「ごめん大きな音立てて」

「余裕がないって…相手に気を使う余裕が無いってことか…」

『このブーツ可愛いな…貰お』

私は静かに強面の人からブーツを貰った。