34.場違いとか言うな！ ページ34
ビシャッ
『テルくんにも負けなてないぞこの服のダサさ』
「僕の服はダサくない」
ゴホッゴホッと水をかけられて咳き込むダサ服の男の人。目が覚めるとここはどこだ！？などと質問攻めを始めた。
「こっちの質問が先だ。あんた影山律の情報を”爪”に売ったのか」
「爪！？なんだそれは」
『おいおいおい。しらこいなぁ。爪だよ爪！』
爪だけに詰めてみればほんとに何も知らなそうな顔をするので私は真顔で1歩下がった。
「影山律？知らないぞ！！私が声をかけたのは影山茂雄くんだ！」
「それは僕だ」
モブくんがそう言うと君がっ！？！？と大声でいい年した大人なのに叫び散らす。
「人違いから始まったのにほんとに律を覚醒させちまったな」
『エクボも律に着いて言ってたんじゃないの？』
「俺は中まで入ってねえ」
ドンッ
ダサ服の大人がダサい枕を思いっきりグーで殴った。ボヨンと枕が形を変えた。
「何がどうなってるんだ…クソ…！せっかく研究に光明が見えてきたのに…！」
『大人にもいろいろあるんだな…』
「このおっさんは何も知らないっぽいね」
「他の子達は？」
元ヤンの片鱗が少し見えたテルくん。
それに気にせすモブくんが聞く。
「攫われた…私のせいなのか…！？」
「あんな奴がいるなんて…」
きっと相当強い超能力者がここには来たんだろう。大人が俯いた。
「攫われた子達の力はどの程度だったんだ？現状の戦力分析の参考にしたい」
「ちょっと待ってくれ！君たちはなんなんだ…！？」
テルくんの戦力と言う言葉にやっと私たちのことに気づいたかのようにおっさんが言ったので直ぐにテルくんがモブくんを超能力で持ち上げた。
モブくんの表情は変わらず、テルくんの表情もすまし顔だ。
「何してるの花沢くん」
「自己紹介」
フワフワと浮きながらモブくんが言ってそれにいかにも当たり前だろとでも言うかのようにテルくんが答えた。
『でこぼこフレンズってヤツ…！？』
「お前場違いだぞ」
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作者名：えすめ | 作成日時：2022年12月23日 19時
