”強”テルくん教信者【花沢輝気】 (ページ13)

今日:14 hit、昨日:5 hit、合計:7,571 hit

13.猫の手も借りたいページ13

『んー、んんんんんー、んー、』

「何時間目だここに来て悩み始めてから」

野良猫が私のことを見てそう言ってきた。クソ、ネコの癖にぃ…!!!!!!!!睨みつけてシャー！と猫の真似をしてもビビる様子もなく私のことを呆れた目で見てくる。

コイツはよく私に協力してくれる野良猫の長だ。メスだ。
しかもよく話しかけてくるしよく着いてくる。しかも、自称モテるらしい。

『猫にわかるかってんだ。この緊張感が』

「ボタンを押すだけだろ。手伝ってやろうか。猫の手も借りたいつってなー」

『クソ猫ｯｯ!!!!!!!!』

今日こそ食ってやる。

ガチャバチ

猫に向かって威嚇してる私と目が合った。
頭の長いテルくん。

頭の長いテルくん。

【テル頭頂部150%】

・

『うん。カツラね。なるほどね』

そのままの流れで聖地巡礼を済ませ、私はテルくんのベッドにしがみついている。

そう。カツラが馴染まなかっただけ。

かわいすぎる

何だこの生き物。禿げたの気にしてカツラ付けたら頭が長くなったとか可愛すぎんだろ食べたい。

「このまえは助けてくれてありがとう。影山くんにも迷惑かけちゃったな…」

『もうちょっと早く助けといたら良かったな。ちょっと悪霊に愛を語ってたら遅くなっちゃってさ』

「またやってたの…」

『とりあえず負けたショックで熱が出てたなら言ってよ〜たくさんご飯作ったしあーんだってやったのに！』

お風呂だってついて行ったしなんなら体も洗ってあげたしなんなら同じベットで寝たのに!!!!!!!!

呼ばなくてよかったとテルくんが目の前で息をついた。

『やっぱこういう時のために携帯持った方がいいかな…主にテルくん用に…』

「ああ。確かにあったら便利だね。まぁAの場合は伝書ガラスがいるけどさ」

『だってカラス家に入れてくれないじゃんテルくん』

「だってカラスを家に入れたらカラスの目を使って覗き見するんだろ。その手法は分かってるんだ」

くそう…！！なんでバレて…まだやった事ないのに…！
だからカラス飛ばすと急いでカーテン閉めるんだな！！

『待ってそういえばテルくん!!!!!!!!テルくん、モブくんにやられた日他の女とデートしてたのほんと！？』

「…あー、」

気まづそうにテルくんが目を逸らす。

『名前は佐藤さんであってる？』

「え。何するの」

『カラスの糞落とす』

「待って！！！！！！！！！！！」

14.友達は必須？→←12.推し回収

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
 他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って！｜面白い！→ )