噺 ページ39
「別に私は手伝ってなんて言ってないから」
「まあ奈緒はいつもそうだよな。寄ってくる男相当上手く使いこなしてると思うよ」
「俺と付き合ってたのも家が金持ちだからだろ?」
「…何さっきから。前かは思ってたけど小津くんたまに感じ悪いよ」
「もう別れたんだしわたしにあんまり絡んでこないで欲しいんだけど」
淡々と怒りを表に出さないように言えば、小津くんは煙草を手に続けた。
「いや褒めてるんだって。俺も寄ってくる女使ってる自覚あるし」
「は?」
「今回は見る目がなかったよ。まさかあのこが警察沙汰にすると思わなくてさ。一生の金ヅル手に入るチャンス自分でふいにしたんだぜ」
「…何言ってんの?」
トントンと煙草のカスを捨てる目の前の奴に私は言う。
「噂聞いたんだろ?俺が無理やり周りのヤツに事務所の女紹介させられてるって全員思い込んでるみたいだけど逆だよ」
「見るからに売れなさそうなタレントとかモデル志望を太い客に紹介して仲介料貰ってるだけだから。あの女も逆にあの金持ちのバカ息子脅してやるくらい度胸あればこの先永遠に金絞り取れただろうにな」
「これだから頭悪い女は嫌いなんだ」
「…馬鹿じゃないの?そんなことしなくても、」
「金なら親が山ほど持ってるだろって?俺、別に金が目的じゃないから。人だよ人、人脈とそいつの弱み掴むには女使うのが1番手っ取り早い」
「何…?なんで私にそんな話…」
「いや俺結構ヤバいやつとつるんでるけど奈緒も大概だよな」
「…は?」
「俺もうちの事務所の関係でヤクザとは割と付き合いあるんだよ。深山霧島ともちょっとね」
「何それ?誰かと間違えてない?」
「お前もよくやるよな。普通女子アナ内定決まっててヤクザと付き合わねえよ」
「…だからわたしじゃないってば」
「やめようぜ。こっちには写真も動画もある」
「それにお前
「…は?」
「2年前の7月に大学の同級生とブルックリンのミックスバーで」
「違った?」
「あ…合ったかもしれないけど…でもわたしそんなのやってないわよ!」
「まあたぶんそうだろうな」
「実際やったかやってないかヤクザと寝たかどうかなんでどうでも良いんだよ。その場にいたってだけで俺ならやったことに出来る」
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えすめ(プロフ) - 桔梗さん» コメントありがとうございます♡♡♡♡いやいや、神作者だなんて、ほんとに恐れ多いです(>_<)💦コメントほんとに励みになります!!どうかこれからもこの作品をよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - 姫華さん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます!ノロマでゆっくりゆっくりの更新ですがどうかよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - みさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます。本当に励みになっております。これからもゆっくりではありますが更新しますのでよろしくお願いします (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 稀に見る神作者様だ、、、 (1月16日 12時) (レス) @page42 id: 941a02d5aa (このIDを非表示/違反報告)
姫華(プロフ) - 面白すぎます😭🩷更新頑張ってください! (12月6日 20時) (レス) id: d9923ab57a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えすめ | 作成日時:2022年1月16日 23時