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なんなん。 ページ30

私の表情はついに崩れていて引きつった顔とあまりにどす黒い怒りが私を包み込んでいた。


翔真は私から目を逸らさないし私も翔真から目を離さない。



『あんた、なんもわかってへんの?』


「分かりたくもないわ」


『分かって欲しいなんて言うてへんやん。でも分かって当然のことやろ。私が好きでこれやってると思っとったん?あんた、私の事興味無さすぎやろ』



止まらない怒りがツラツラと言葉になって最後の言葉を口にした時自虐的な笑みが漏れてはっ、と音を立てた。


コイツ私の事なんか興味全くないんや。
何年一緒にいても興味なんて湧くこともなかったんや。



なんなん。



散々仕事で嫌な事されても言わんくてよかったわ。こいつに言ってもへえ、とかの一言で済まされるに決まっとる。



なんなん。



『私の事興味もなくて気に食わないんやろ。そうか。ちょっと仲良うしてくれとるって思った私が悪かったんやな。そんなこと翔真は一切なくて人形の相手しとるつもりで嫌だったんやろ。すんません。嫌な思いさせて。すんません。人形如きが。この数時間私の人形姿みてお目汚しさせてしまってすんません。嫌なのに何回も((A!!!』



シャランシャランと私の怒号とともに鳴り止まない頭の髪飾りにかき消されていたのか吉乃さんが名前を呼ぶ声が聞こえた。


私はツラツラと止まらなかったはずの口を止めて我に返った。体はもうこの人形の真似に慣れてしまってたようで右の口端が上がろうとひくひくしていた。


ゆっくりと振り向けば心配そうな顔の吉乃さんと少し人間らしい表情の深山霧島がいた。


ここにはこの4人だけだったらしかった。


それでもやってしまったと思った。
十数年続けていたことを壊してしまった。



翔真の表情は変わらなくて何を考えてるか分からなかった。












ボロボロと涙がこぼれた。翔真がぎょっとした顔をした。



『なんなん』



なんなん、あんた。

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えすめ(プロフ) - 桔梗さん» コメントありがとうございます♡♡♡♡いやいや、神作者だなんて、ほんとに恐れ多いです(>_<)💦コメントほんとに励みになります!!どうかこれからもこの作品をよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - 姫華さん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます!ノロマでゆっくりゆっくりの更新ですがどうかよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - みさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます。本当に励みになっております。これからもゆっくりではありますが更新しますのでよろしくお願いします (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 稀に見る神作者様だ、、、 (1月16日 12時) (レス) @page42 id: 941a02d5aa (このIDを非表示/違反報告)
姫華(プロフ) - 面白すぎます😭🩷更新頑張ってください! (12月6日 20時) (レス) id: d9923ab57a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えすめ | 作成日時:2022年1月16日 23時

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