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興味が無い ページ29

吉乃さんと深山霧島が吉乃さんの部屋に消えていくのを見て私はもう一度頭を下げた。シャランっと髪飾りが再度音を立てる。


表情は崩さず。いつ(深山霧島)が出てきてもいいように。


これからは地獄だ。いつ出てくるかもなんなら部屋から出てこないかもわからないやつをひたすら待つ。


表情を崩さずニコニコとを笑いながら。そのまま姿勢は崩さない。背筋を伸ばして前で両手を添える。


座ることも許されないからひたすら立ち続ける。


なんでこんな事をしなきゃ行けないのかなんて考えたこともない。だってここに来た時からこうだったし、その頃よりは怖い人もいないから幾分楽だ。


数時間後、翔真が吉乃さんに冷凍のチマキをどうするのか聞いて吉乃さんがそれ冷凍なん!?といいながら部屋から出てくる。


深山霧島は部屋から出てこなかった。


バタバタとチマキをどうにかしてから吉乃さんが部屋に戻るところで私の方を見た。



「おじいちゃんがいない時くらい普通にしてもええんやで、辛いやろし」



心配そうに眉を下げて吉乃さんが私に言う。私は表情を崩さずに言う。



『いえ。私の勤めですから。お茶がいる時は言うてください』



そういえばまた悲しそうな顔をしてわかったわ。と言って吉乃さんが部屋に消えていった。



「人形かいな」


一瞬表情が崩れた。驚いて目を見開く。見れば翔真がソファーに座って携帯から目をそらさずに言っていた。


ここには私と翔真しかいない。


もし携帯の中の何かに向かって言ったとしたらよかった。
でも確実にその言葉は私に向けられたものだった。


なんなん。


こんなの慣れとるやろ。何年目や。これを見るのも。
最初から最近までなんも言わんかったやん。何今更。


グルグルと頭の中でそんな言葉が回る。


人形って。


あの自我のない形だけのものって。


一緒にされたのか私は。
翔真にとって私はただの形だけのものなのか。


そんな全ての意味を込めた一言、は?という言葉が私の口から漏れた。


低い声に翔真が顔を上げた。
相変わらず目は死んでいた。



「阿呆みたいにニコニコ笑って媚び売って何がしたいねん」



は?



コイツ、分かってへんのか。
私がイヤイヤこれをやってること分かってへんの?


何年見てきたん。
あんた、私の本当に笑った顔何年見てきたん?







なんで、区別もつかんの?

なんなん。→←眼光



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えすめ(プロフ) - 桔梗さん» コメントありがとうございます♡♡♡♡いやいや、神作者だなんて、ほんとに恐れ多いです(>_<)💦コメントほんとに励みになります!!どうかこれからもこの作品をよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - 姫華さん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます!ノロマでゆっくりゆっくりの更新ですがどうかよろしくお願いします! (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
えすめ(プロフ) - みさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません(>_<)コメントありがとうございます。本当に励みになっております。これからもゆっくりではありますが更新しますのでよろしくお願いします (1月18日 23時) (レス) id: b5181500a7 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 稀に見る神作者様だ、、、 (1月16日 12時) (レス) @page42 id: 941a02d5aa (このIDを非表示/違反報告)
姫華(プロフ) - 面白すぎます😭🩷更新頑張ってください! (12月6日 20時) (レス) id: d9923ab57a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えすめ | 作成日時:2022年1月16日 23時

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